スティーヴン・イッサーリス
2024年12月6日(金) 19:00開演
全席指定 8,000円
2022年9月に情感溢れるロシアン・プログラムを聴かせてくれたイギリスの名チェリスト、スティーヴン・イッサーリス。今回は、抒情性豊かなベートーヴェンに始まり、チェコの作曲家マルティヌーがアメリカ亡命中に故郷への思いを綴ったソナタ、そしてドヴォルザークの珠玉の小品がブラームス晩年の大作へと繋ぎます。イッサーリスの情熱と躍動感に満ちたチェロに見事に呼応するコニー・シーのピアノ。再び大きな高揚感を与えてくれることでしょう。
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第2番 ト短調 Op.5-2
マルティヌー:チェロ・ソナタ 第1番
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ドヴォルザーク(イッサーリス編):4つのロマンティックな小品 Op.75
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 へ長調 Op.99
(c)Kevin Davis |
スティーヴン・イッサーリス(チェロ) イギリス生まれ。世界最高峰のオーケストラや指揮者と共演し、ザルツブルク音楽祭やウィグモア・ホールなどの主要音楽祭やホールに出演、現代最高のチェリストの一人として比類のない多彩な活動を展開している。HIP(歴史的な奏法)にも強い関心を寄せ、古楽オーケストラにも頻繁に客演。チェンバロやフォルテピアノ奏者らとの共演によるリサイタルも度々行っている。同時に現代音楽にも熱心で、ジョン・タヴナーの《奇跡のヴェール》、トーマス・アデスの《見出された場所》など、数々の新作の初演を任されてきた。レコーディングも数多く、『バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲』がグラモフォン誌の年間最優秀器楽アルバム賞に輝いたほか、ベートーヴェンのチェロとピアノのための作品全集や、ハイドン、エルガー、ウォルトンなどの協奏曲、タヴナーの晩年の作品を録音。2022年には、『チェロ、黄金の10年 1878-1888』と題し、チェロのための音楽が歴史的に最も充実していた時期に焦点をあてたディスクをリリースした。若い聴衆のための活動にも情熱を傾け、子どもたちに向けて執筆した2冊の書は、多くの言語に翻訳されている。22年には、『Robert Schumann’s Advice to Young Musicians』の邦訳版『音楽に本気なきみへ イッサーリスと読むシューマンの助言』(板倉克子訳)が音楽之友社から出版された。最新刊は、『The Bach Cello Suites』。また、言葉と音楽による2つの企画を考案し、自らの執筆でシューマンの晩年や、プルーストと彼のサロンを描いたテキストを織り交ぜた演奏会を行った。ラジオ番組も多く手掛けており、自身のヒーローであるシューマンやハーポ・マルクスのドキュメンタリーを制作している。主たる使用楽器は、イギリス王立音楽アカデミーから貸与された1726年製のストラディヴァリウス「マルキ・ド・コルブロン」。ガット弦を使用している。 |
コニー・シー(ピアノ) カナダ生まれ。1993年、30歳以下の最も優れたクラシック・アーティストに贈られるシルヴァ・ゲルバー賞を受賞。9歳でシアトル交響楽団とメンデルスゾーンのピアノ協奏曲第1番を演奏し、オーケストラ・デビューを飾る。ソリストとして、カナダ、アメリカ、ヨーロッパ各地のオーケストラと幅広く共演し、ソロ・リサイタルもカナダ、アメリカ、アイスランド、イギリス、スペイン、イタリア、ドイツ、中国で数多く開いている。室内楽では、ジョシュア・ベル、イザベル・ファウスト、マキシム・ヴェンゲーロフ、タベア・ツィンマーマン、マヌエル・フィッシャー=ディースカウ、サイモン・キーンリーサイドなど多くの世界的な音楽家たちと共演。なかでも、チェロのスティーヴン・イッサーリスとの長年のパートナーシップは高い評価を得ている。マインツ音楽大学、フライブルク音楽大学で教鞭を執った後、2022年にザルツブルク・モーツァルテウム大学の教授に就任した。 |