ダニエル・オッテンザマー クラリネット・トリオ・アンソロジー
2025年7月4日(金) 19:00開演
全席指定 7,500円
あらゆる時代に書かれたクラリネット、チェロ、ピアノのための三重奏曲に意欲を持って取り組んでいるオーストリア生まれの幼馴染みの3人が再登場。今回のプログラムは、フランス後期ロマン派フォーレから20世紀イタリアの名匠ニーノ・ロータ、イギリスの現代音楽タネジを巡り、後世まで影響を与え続けている古典派の集大成、ベートーヴェンで帰結します。
フォーレ:三重奏曲 ニ短調 Op.120
ニーノ・ロータ:クラリネット三重奏曲
********** 休憩 **********
タネジ:コルテージュ・フォー・クリス
ベートーヴェン:三重奏曲 変ホ長調 Op.38(七重奏曲 Op.20による)
クラリネット・トリオ・アンソロジー ダニエル・オッテンザマー(ウィーン・フィル首席クラリネット奏者)、シュテファン・コンツ(ベルリン・フィル チェロ奏者)、クリストフ・トラクスラー(ピアノ)という幼なじみのオーストリア人アーティスト3人が、壮大で画期的なプロジェクトに取り組む――それが、あらゆる時代に書かれたクラリネット、チェロ、ピアノのための作品を網羅的に取り上げる「クラリネット・トリオ・アンソロジー」だ。このクラリネット、チェロ、ピアノという楽器編成は多くの名作曲家が取り上げてきた歴史があり、ベートーヴェン、ブラームスに始まり、ブルッフ、フォーレ、グリンカ、ツェムリンスキー、ロータらの作品の中にはこの編成による隠れていた宝物のような曲も。3人が集めたコレクションの中には、ツェムリンスキーの作品に触発され、彼の弟子で義兄弟でもあったシェーンベルクが残した16小節のフラグメントもあり、それが世界初録音された。この意欲作「クラリネット・トリオ・アンソロジー」は7枚組のCDとして録音され、2022年にデッカからリリース。3人はこの収録曲の中から、選りすぐりの作品を携えて世界各地でツアーを展開している。23年には、日本、韓国、中国、台湾を巡る全12公演のアジア・ツアーを成功させ、今回はトリオとして2度目の来日となる。 |
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ダニエル・オッテンザマー(クラリネット) ニールセン国際コンクールなどで多くの受賞を経て、2009年からウィーン国立歌劇場管弦楽団、12年からウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者。ソリストとして、マゼール、ドゥダメル、ネルソンスらの指揮のもと、ウィーン・フィルやN響などと共演。21年にはM.ホーネック指揮カメラータ・ザルツブルクと共演し、ソリストとしてザルツブルク音楽祭へのデビューを飾った。室内楽でもバレンボイム、R.カプソン、マイスキー、ハーゲン・クァルテットらと共演。アンサンブル”フィルハーモニクス”の創設メンバーとして精力的に活動している。録音も多く、ソロではモーツァルトとフランセのクラリネット協奏曲をソニー・クラシカルからリリース。”フィルハーモニクス”ではドイツ・グラモフォンと専属契約を結んでいる。23年には、A.フィッシャー指揮ウィーン・フィルとの共演でニールセンのクラリネット協奏曲をソニーからリリースした。24/25年シーズンから、大阪フィルハーモニー交響楽団のアーティスト・イン・レジデンスを務めている。 |
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シュテファン・コンツ(チェロ) ウィーン・フィルに在籍した後、2010年からベルリン・フィルハーモニー管弦楽団に所属。ソリスト、室内楽奏者、作・編曲家、指揮者として活躍。フィルハーモニア管弦楽団、ミュンヘン放送管弦楽団、ミュンヘン交響楽団、室内楽では、カヴァコス、バティアシュヴィリ、ヤンセン、タメスティ、G.カプソン、フィンリー、ハンプソン、ブッフビンダー、パユらと共演している。アンサンブル“フィルハーモニクス”、“ベルリン・フィル12人のチェリストたち”、“Made in Berlin”メンバー。作・編曲作品の多くが主要オーケストラ、著名アーティストに演奏されている。 |
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クリストフ・トラクスラー(ピアノ) ソリスト、室内楽奏者、指導者として活躍し、各国の主要ホールで演奏。多様な演奏スタイルと情熱的な演奏に定評がある。これまでに、M.ホーネック、ヴラダー、M.バレンボイム、ハンプソンなどと共演し、ヴェルビエ音楽祭、グシュタード・メニューイン・フェスティバル、ラインガウ音楽祭に登場。アンサンブル“フィルハーモニクス”のメンバーで、ウィーン・フィルの演奏にも定期的に参加している。2022年から、ウィーン国立音楽大学教授。 |