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Concert  コンサート情報

マグダレナ・コジェナー&プリヴァーテ・ムジケ
~愛の手紙~

2013年1115日(金) 19:00開演

全席指定 10,000

完売
2013年6月29日(土

(c)Esther Haase / DG

マグダレナ・コジェナー(メゾ・ソプラノ)
プリヴァーテ・ムジケ
 ピエール・ピツル(音楽監督、ギター)
 ダニエル・ピルツ(コラシオーネ)
 ヒュー・ジェイムス・サンディランズ(ギター)
 ヘスス・フェルナンデス・バエナ(テオルボ)
 リチャード・リー・マイロン(ヴィオローネ)
 マルク・クロ(パーカッション)
 フランシスコ・ホセ・モンテロ・マルティネス(リローネ)

メゾ・ソプラノの名花マグダレナ・コジェナーが5年ぶりに来日。充実の時を迎えている中で、彼女が現在もっとも熱意を持って臨んでいるバロック・アンサンブル、プリヴァーテ・ムジケとのプロジェクト“愛の手紙”をお届けします。16~7世紀のイタリアのマドリガーレ(世俗歌)集を楽しめるなんとも贅沢なコンサートです。ガンバやテオルボの弦の音に乗って当時の愛を綴った詞を語るように歌うちょっとアンニュイなコジェナーの声は格別なもの。オペラの舞台を下りて街中の喧騒を彷徨い歩くように楽しむ歌姫と共にしばし時を忘れましょう。

プログラム

Lettere AmoroseL
F.ヴィターリ:美しき瞳よ
S.ディンディア:酷いアマリルリ
G.カッチーニ:聞きたまえ、エウテルペ、甘い歌を
L.ブリセーニョ:カラバンダ・チャコーナ(器楽曲)
T.メールラ:今は眠るときですよ(子守歌による宗教的カンツォネッタ)
G.サンス:カナリオス(器楽曲)
S.ディンディア:穏やかな春風がもどり
B.マリーニ:星とともに空に
G.P.フォスカリーニ : パッサメッゾ(器楽曲)
C.モンテヴェルディ:苦悩はとても甘く
G.カプスベルガー:トッカータ・アルぺジアータ
G.カプスベルガー:わたしのアウリッラ
S.ディンディア:ああどうしたら? 物悲しい哀れな姿でもあなたが好き
G.カプスベルガー:幸いなるかな、羊飼いたちよ
G.P.フォスカリーニ:チャッコーナ(器楽曲)
B.ストロッツィ:恋するヘラクレイトス
G.サンス:曲芸師(器楽曲)
T.メールラ:そう思う者はとんでもない
C.モンテヴェルディ:ちょっと高慢なあの眼差し

※本公演には休憩がございません。あらかじめご了承ください。

プロフィール

(c)Esther Haase / DG

マグダレナ・コジェナー(メゾ・ソプラノ)

マグダレナ・コジェナーはブルノ(チェコ)に生まれた。ブルノ音楽院で学んだ後、ブラチスラヴァ舞台芸術大学(スロヴァキア)に学ぶ。チェコ国内、および世界各国において数々の主要な賞を受賞し、1995年にザルツブルクで行われた第6回モーツァルト国際コンクールで優勝を果たした。世界の主要ホールでソロ・リサイタルを行い、これまでに共演した伴奏ピアニストとしては、ダニエル・バレンボイム、イェフィム・ブロンフマン、マルコム・マルティノー、アンドラス・シフ、内田光子らが名を連ねている。 共演したオーケストラは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、エイジ・オブ・インライトゥンメント管弦楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団(以上、サイモン・ラトル指揮)、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(マリス・ヤンソンス指揮)、ルツェルン祝祭管弦楽団(クラウディオ・アバド指揮)、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、ヨーロッパ室内管弦楽団、スコットランド室内管弦楽団(以上、チャールズ・マッケラス、ロビン・ティチアーティ指揮)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(ダニエル・ハーディング、サイモン・ラトル指揮)、ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団(チョン・ミョンフン指揮)、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ(グスターボ・ドゥダメル指揮)などが挙げられる。オペラでは、《ばらの騎士》のオクタヴィアン、《ペレアスとメリザンド》のメリザンドと《エトワール》のラズリ(以上、ベルリン国立歌劇場)、グルックの《オルフェオとエウリディーチェ》(パリ/ジョン・エリオット・ガーディナー指揮)、《ポッペアの戴冠》のネローネ(ウィーン/マルク・ミンコフスキ指揮)、《ペレアスとメリザンド》のメリザンド(パリ/ベルナルト・ハイティンク、マルク・ミンコフスキ指揮)、《フィガロの結婚》のケルビーノ(エクサン・プロヴァンス、ミュンヘン)、《ジュリアス・シーザー》のセスト(アムステルダム)などを歌っている。ザルツブルク音楽祭では、《カルメン》のタイトルロール(サイモン・ラトル指揮)、《ドン・ジョヴァンニ》のツェルリーナ(ニコラウス・アーノンクール指揮)、《イドメネオ》のイダマンテ(ロジャー・ノリントン、サイモン・ラトル指揮)、《コシ・ファン・トゥッテ》のドラベッラ(サイモン・ラトル指揮)などを歌っている。メトロポリタン・オペラでは、《ペレアスとメリザンド》のメリザンド(サイモン・ラトル指揮)、《カーチャ・カバノヴァ》のヴァルヴァラ(イルジ・ビエロフラーヴェク指揮)、《フィガロの結婚》のケルビーノ、《コシ・ファン・トゥッテ》のドラベッラ、《イドメネオ》のイダマンテ(以上、ジェームズ・レヴァイン指揮)、を、英国ロイヤル・オペラでは、《ラ・チェネレントラ(シンデレラ)》のタイトルロールを歌っている。コジェナーはドイツ・グラモフォンの専属アーティストとして、数々のCDをリリースしている。最新のアルバム「愛の手紙」は、イタリアとスペインの初期バロックのアリア集。04年、グラモフォン誌の「年間最優秀アーティスト賞」を、09年、ボフスラフ・マルティヌーの「歌劇《ジュリエッタ》からの3つの断章」(チャールズ・マッケラス指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団)で、グラモフォン賞を受賞。03年、フランス政府から、フランス共和国芸術文化勲章「シュヴァリエ」を授与された。

ピエール・ピツル(音楽監督、ギター、ヴィオラ・ダ・ガンバ)

1965年生まれ。ウィーン国立音楽大学でギターを学び、84年には、ソリストのディプロマを優等で取得。その後、青少年音楽コンクール「ユーゲント・ムジツィールト」で入賞。バーゼルのスコラ・カントルムでオイゲン・ドンボワ、ホプキンソン・スミス、ユルゲン・ヒュプシャーからリュートを、イェスパー・クリステンセンから室内楽と通奏低音を学ぶ。さらにヴィーラント・クイケンとクリストフ・コワンから、ヴィオラ・ダ・ガンバの指導を受けた。デビュー後数年間は、バロック・ギターのソリスト、および伴奏者として活動し、アル・アイレ・エスパニョール、コンチェルト・ケルン、クレマンシック・コンソート、アンサンブル・デダルスなどのアンサンブルや、フランス・ブリュッヘン、ヴォルフガング・グリュクサムらアーティストとの共演により、ザルツブルク音楽祭、レゾナンツェン古楽音楽祭(ウィーン)、フランダース音楽祭などに出演。現在は、古楽器アンサンブル「プリヴァーテ・ムジケ」を主宰。演奏活動に加え、数々のマスター・クラス(ヴェネチアのジニ財団、ペラウ(オーストリア)のサマー・コース、セビリアの古楽音楽祭)で後進の指導を行っている。さらに、ブルノ大学やフランクフルト音楽院でも教鞭を執っており、ウィーン音楽院ではヴィオラ・ダ・ガンバを教えている。2007年からは、ザンクト・ペルテン(オーストリア)で行われる古楽のサマー・コースの芸術監督を務めている。


プリヴァーテ・ムジケ

プリヴァーテ・ムジケは、ヴィオール属弦楽器のアンサンブル(ヴィオール・コンソート)、あるいは、ギターやリュートを主とする撥弦楽器のアンサンブルとして活動している。歌手や様々な楽器が加わることによって、アンサンブル編成の可能性は無限大に広がる。即興演奏もプリヴァーテ・ムジケの演奏において、極めて重要な役割を果たしている。アンサンブルのメンバーは、古楽を専門とする演奏家たちで、ヨーロッパの様々な国の出身である。メンバーの全員が、ソリストとしてもアンサンブルのメンバーとしても豊富な経験を有し、その経験を演奏の中に自在に生かしている。「プリヴァーテ・ムジケ」という名前は、イギリスの作曲家、マーティン・ピアソンが1620年に作曲したコンソート(小規模編成のアンサンブル)のための作品集に由来する。プリヴァーテ・ムジケは、1998年の創設以来、ヨーロッパの様々な古楽音楽祭に出演している。これまでにORF(オーストリア放送協会)から「アルテ・ムジーク(古楽)」エディションとして6枚のCDがリリースされている他、ベルギーのACCENTレーベルからも数枚のリリースがある。それらは批評家たちから絶賛されるとともに、数々の国際的な賞を受賞している。2009年には、スペイン人ソプラノ歌手、アラケル・アンドゥエサをソリストに迎え、スペイン・ルネサンス音楽の作曲家でビウエラ(古楽器の一種で撥弦楽器)奏者でもあったアロンソ・ムダーラの作品を中心に収録したCDが、ACCENTレーベルからリリースされた。10年、ドイツ・グラモフォンからリリースされた「Lettere Amorose」でコジェナーと共演。