ジョナサン・ビス
2009年7月14日(火) 19:00開演
全席指定 5,000円
(c)J.Katz/EMI Classics |
ジョナサン・ビス(ピアノ) |
アメリカ音楽界のサラブレッド、ジョナサン・ビス。彼の音楽を聴いていると、私たちは自然に呼吸をしていることに気がつきます。緊張感を強いられることなく、楽にその場にいることが出来るのです。そこにいる彼自身から音楽を奏でる喜びが泉のように溢れ出てきて、いつの間にか深い音楽の中に誘われています。音楽一家の中で幼い頃から自然に音楽と育ってきた大らかさで、ビスは聴衆を温かく包みます。王子ホール初登場のプログラムは、前半はハイドンとシューマンの傑作「クライスレリアーナ」。後半は先ずヤナーチェクのソナタ「1905年10月1日、街道にて」。これは昨年の来日の際披露されていますが、是非300席の空間で再現してもらいたい曲。そして、ベートーヴェン中期の最高傑作「熱情」でフィナーレとなる堂々たる構成は、決して風評を裏切らない演奏になるでしょう。奇をてらわない音楽の真髄に触れられるひととき。これから長く聴き続けたいピアニストの登場にご期待下さい。
ハイドン:ソナタ 第46番 変イ長調 Op.54-3, Hob.XVI-46
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
********** 休憩 **********
ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ 「1905年10月1日、街頭にて」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 Op.57 「熱情」
(c)Jillian Edelstein |
ジョナサン・ビス(ピアノ) ジョナサン・ビスはアメリカの音楽家の家系に生まれる。祖母ラーヤ・ガルブーソヴァは、サミュエル・バーバーが彼女のためにチェロ協奏曲を作曲したほど有名な女性チェリスト、両親はヴァイオリン奏者のミリアム・フリードとヴィオラ奏者でもありヴァイオリン奏者でもあるポール・ビスである。音楽に囲まれて育った彼は6歳でピアノを習い始め、その後インディアナ大学でイーブリン・ブランカートに、フィラデルフィアのカーティス音楽大学でレオン・フライシャーに師事する。モーツァルト、べートーヴェンから始まり、ロマン派を経てヤナーチェクやシェーンベルク、そして現代作品に至るまでの広範囲で多様なレパートリーを持つ。アメリカやヨーロッパでの演奏活動を通してそのプログラム構成、芸術的な成熟、多岐に亘る才能で国際的な評価を受けている。オールソップ、バレンボイム、コンロン、デュトワ、レヴァイン、マゼール、マリナー、ロバートソン、スラットキン、ティルソン=トーマス、ズッカーマン、ジンマン、A.デイヴィスといった著名な指揮者と共演しており、ボストン交響楽団、シンシナティ交響楽団、シカゴ交響楽団、ロスアンジェルス・フィルハーモニック、メトロポリタン歌劇場管弦楽団、ミネソタ管弦楽団、ナショナル交響楽団、ピッツバーグ交響楽団など多数のアメリカの主要オーケストラと、ヨーロッパでは、BBC交響楽団、BBCフィルハーモニック管弦楽団、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン国立歌劇場管弦楽団といった名門オーケストラとの共演を果たしている。2000年にリサイタル・デビューを行い、20歳でクルト・マズア指揮/ニューヨーク・フィルハーモニックと協奏曲デビューを飾る傍ら、様々な室内合奏団とも頻繁に共演し、アンドリュー・ウルフ記念室内楽賞を授与されている。その他、スポレート音楽祭、ヴェルビエ音楽祭、ラヴィニア音楽祭を始め、バード・キッシンゲン、シュレスビッヒ・ホルシュタイン、タングルウッド、アスペン等の世界各地の音楽祭にも出演し、06年にはザルツブルク音楽祭にもリサイタル公演で参加した。録音ではEMIと契約し、これまでにソロによるベートーヴェンとシューマンを含む3枚のCDを、08に年モーツァルト協奏曲集(共演:オルフェウス室内管弦楽団)をリリース。02年ギルモア・ヤング・アーティスト賞を始めとし、ウルフ・トラップのシャウス・デビュー・アーティスト賞、リンカーンセンターのマーチン・E.シーガル賞、エイヴリー・フィッシャー・キャリア・グラント、ボルレッティ=ブイトーニ・トラスト賞、最近では、シュレスビッヒ・ホルシュタイン音楽祭で授与されたレナード・バーンスタイン賞などが挙げられる。また、彼はBBCの新世代アーティスト・プログラムへの参加をアメリカ人として初めてかつ唯一認められた演奏家である。 オフィシャルサイト http://www.jonathanbiss.com/home/ |