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Concert  コンサート情報

トリオ・ディ・クラローネ

2009年611日(木) 19:00開演

全席指定 6,500 


(c)Thilo Nass

ザビーネ・マイヤー(クラリネット)
ヴォルフガング・マイヤー(クラリネット/バセットホルン)
ライナー・ヴェーレ(クラリネット/バセットホルン)
コンラート・エルザー(ピアノ)

ソリストとしての活動も四半世紀を超えた今、ザビーネ・マイヤーの奏でる音色や彼女の音楽家としての資質に疑義を呈する者はもはやいないでしょう。ソロ活動と並行して室内楽にも熱心に取り組んできたザビーネにとって、兄のヴォルフガングと今や夫であるライナー・ヴェーレと結成したトリオ・ディ・クラローネは、いわば「ファミリー・ビジネス」とでもいうべき存在。もともとモーツァルトの作曲したバセット・ホルンのためのディヴェルティメントをオリジナル編成で演奏することを目的として組んだグループですが、その表現の幅は広がりをみせ、現在では様々なアーティストとのコラボレーションを行っています。このたびのコンサートではシューマンの名曲の数々を、ザビーネが得意とするメンデルスゾーンの「コンツェルトシュトュック」で挟んだ、ロマン派の情感あふれるプログラムを披露してくれます。

プログラム

メンデルスゾーン:コンツェルトシュトュック 第2番 ニ短調 Op.114
シューマン:3つのロマンス Op.94
       :おとぎ話 Op.132

********** 休憩 **********

シューマン/ヨスト・ミヒャエルス:5つのカノン風練習曲 Op.56 (ハ長調/ロ長調/ホ長調/イ長調/変イ長調)
シューマン:幻想小曲集 Op.73
メンデルスゾーン:コンツェルトシュトュック 第1番 ヘ短調 Op.113

プロフィール

トリオ・ディ・クラローネ

ザビーネ・マイヤーが兄ヴォルフガングとクラリネット奏者、ライナー・ヴェーレとともに1983年にトリオ・ディ・クラローネを結成しようとした背景には、モーツァルトのディヴェルティメントK439bをオリジナル編成で演奏してみたいという好奇心があった。しかしこのディヴェルティメント5曲だけで、演奏会のプログラムを組むのが不可能であることは当初から明白だった。とはいうものの、芸術的完成度の高いモーツァルトの作品を同時代の二流、ないし三流の作曲家の作品と並べるのは避けたいというのが、トリオの考えだった。そこで、彼らはモーツァルトの作品を一流の現代の作品と対比させることを思いついた。モーツァルトと現代曲を組み合わせたプログラムは絶賛され、トリオの評判は瞬く間に広がっていった。音楽的に重要でありながら、演奏されることが滅多にないオリジナル作品を掘り起こすために、トリオ・ディ・クラローネは編成を拡大し、特別企画を打ち出し、聴衆や主催者に興味深いプログラムを提供するに至っている。

ザビーネ・マイヤー(クラリネット/バセットホルン)

ドイツ、クライルスハイム生まれ。幼少より父からクラリネットを習い、1971年からシュトゥットガルト音楽院とハノーファーで学ぶ。21歳でバイエルン放送交響楽団に入団。次いでベルリン・フィルに首席ソロ奏者として入団するが、ソリストとしての活動が比重を増したために間もなく退団する。以後、ドイツのすべてのトップ・オーケストラから招かれるとともに、ウィーン・フィル、シカゴ響、ロンドン・フィル、N響、スイス・ロマンド管、ベルリン・フィルなど世界の一流オーケストラや、シフ、クレーメル、マイセンベルク、コンタルスキー、アンスネス、サイ、ハーゲン・カルテット、東京クヮルテット、アルバン・ベルク四重奏団などとも共演。アバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団でも演奏している。93年からリューベック音楽大学教授を務めている。

http://www.sabine-meyer.com/


(c)Thilo Nass

ヴォルフガング・マイヤー(クラリネット/バセットホルン)

クライルスハイム生まれ。シュトゥットガルトでオットー・ヘルマン、ハノーファーでハンス・デインツァーに師事した。1969年、71年、73年に全独青少年コンクールで優勝。74年にはクラニッヒ音楽賞を受賞、75年ミュンヘンARDコンクールでシランクス・クインテットのメンバーとして優勝。76年にドイツ音楽大学コンクール、77年にはドイツ音楽コンクールでも1位に輝いた。カルミナ四重奏団、モザイク四重奏団、イザイ四重奏団ともたびたび共演しており、96年にはニコラウス・アーノンクール率いるウィーン・コンツェントゥス・ムジクスと繰り返し共演し、モーツァルトのクラリネット協奏曲を録音。04年からクライディオ・アバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団でも演奏している。89年からカールスルーエ音楽大学の教授として後進の指導を行っており、2001年から07年まで同大学の学長を務めた。


(c)Thilo Nass

ライナー・ヴェーレ(クラリネット/バセットホルン)

キール生まれ。ハノーファーでハンス・デインツァーに、パリでギイ・デプリュに師事。全独青少年コンクールをはじめ、数々の代表的なコンクールで入賞し、全独ユース・オケ、全独学生オケのメンバーとして活躍。シャリュモー五重奏団 のメンバーとして、コルマール、マルティニー、ミュンヘンARDの各コンクールで入賞。ソリストとしては、プラハとツーロンのコンクールで優勝。1979年にはドイツ音楽コンクールで1位に輝いている。ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団に在籍したのち、85年からはハノーファーNDR放送フィルの第一ソロ首席クラリネット奏者を務めた。多くの著名な弦楽四重奏団、ドイツを代表する数々のオーケストラ(ミュンヘン・フィル、ベルリン放送交響楽団、ハノーファーNDR放送フィルなど)と共演。83年からリューベック音楽アカデミー教授として、後進の指導にあたっている。


コンラート・エルザー(ピアノ)

シュヴァーベン州グミュント生まれ。シュトゥットガルト音楽大学でパウル・ブックに師事。その後、アンドレイ・ヤジンスキー、マルタ・アルゲリッチ、ニキタ・マガロフ、レフ・ヴラシェンコ、オレグ・マイセンベルクのもとで研鑽を積んだ。1982年ジュネーヴ国際コンクールでは銅メダルを受賞。84年ドイツ音楽コンクールで最高位、85年エピナル国際ピアノ・コンクールでは1位を受賞、87年ブゾーニ国際コンクール、89年ドルトムントのシューベルト国際コンクールに入賞。メロス弦楽四重奏団、トーマス・ブランディス、ダーヴィド・ゲリンガス、そしてテノール歌手のジェームズ・ワーグナーなどと共演している。92年にはリューベック音楽大学の教授となり、数々の国際コンクールの審査員を務め、各地でマスタークラスを行っている。