鈴木秀美のガット・サロン Vol.4
平井千絵とともに
2008年10月29日(水) 19:00開演
全席指定 5,000円
(c)K.Miura |
鈴木秀美(チェロ) |
名手鈴木秀美によるシリーズ第4回。フォルテピアノの平井千絵とともにベートーヴェンとそれ以後のソロ楽器としてのチェロのロマンをお届けします。「ベートーヴェンの2曲は、ソナタ第3番で確立されたソロ楽器としてのチェロの存在意義をさらに深めるもの。それらベートーヴェンの作品が世に広まるのに大貢献したのがツェルニー、しかし1000曲もの(辛い)エチュードのお陰で、彼が全てのベートーヴェン作品をいつでも暗譜で弾けたなんてことは誰も知らない。こーんな素敵な曲があることも! ツェルニーの名からピアニズムに目を向ければ当然出てくるのがショパン。フランコームという名チェリストを友人に持ったお陰で素晴らしい作品が生まれた。ソナタの初演もフランコーム。しかし世の中ソナタかポロネーズばかり、オペラに主題を採って様々な情景が現れるグランド・デュオには目を向けない。ドーシテ!? もったいないと思いませんか? ピアノの代名詞のように言われるショパンが知っていた音、好んでいた音、求めていた音とは何か。オリジナル楽器が考えさせてくれることも多くある。」しみじみと人生の意味を考えるのも、また生きている歓びを味わうのも音楽のもたらす大いなる業。ガット・サロンではどちらも存分にお愉しみください。
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第4番 ハ長調 Op.102-1
:「魔笛」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 WoO.46
ツェルニー:ロンド・コンセルタンテ ハ長調 Op.136-3
********** 休憩 **********
ショパン/フランコーム:「悪魔のロベール」の主題によるグランド・デュオ・コンセルタンテ ホ長調 KK II b/1
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第5番 ニ長調 Op.102-2
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鈴木秀美(チェロ) チェロを故井上頼豊、安田謙一郎ほかに、指揮を尾高忠明、秋山和慶に師事。デン・ハーグ王立音楽院に留学、A.ビルスマに師事。1986年第1回パリ・バロック・チェロ国際コンクール第1位。95年に日本人としては初めての、オリジナル楽器による「バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲」を録音し、平成7年度文化庁芸術作品賞を受賞。2005年3月にリリースした同曲の新録音は「レコード芸術」誌特選盤に選ばれた。01年よりオーケストラ・リベラ・クラシカを主宰。現在、東京芸術大学古楽科非常勤講師。著書に「『古楽器』よ、さらば!」(音楽之友社)、「ガット・カフェ」(東京書籍)。第37回(05年度)サントリー音楽賞受賞。平井千絵と発表した「メンデルスゾーン:チェロ作品集」で平成18年度文化庁芸術祭優秀賞受賞。 |
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平井千絵(フォルテピアノ) フォルテピアノを故小島芳子に、ピアノを松岡貞子、林 秀光ほかに師事。桐朋学園大学ピアノ科を卒業後、デン・ハーグ王立音楽院にてスタンリー・ホッホランドにフォルテピアノを学び、2002年に修士課程を栄誉賞付き首席で卒業。さらにアムステルダム音楽院にてメノ・ファン・デルフトのもとチェンバロを学ぶ。01年ブルージュ国際古楽コンクール第3位。02年フォルテピアノと管楽器によるHalcyon Ensembleを結成し、03年International Young Artist Presentation(古楽アンサンブルのための国際コンクール/ベルギー)で優勝。04年、Van Wassenaer Concours(古楽アンサンブルのための国際コンクール/オランダ)第3位。ハーグ在住。 |