村治佳織 transit Vol.4
2008年3月3日(月) 19:00開演
全席指定 6,000円
(c)Kiyotaka Saito |
村治佳織(ギター) |
バッハの作品は小学生の頃に「プレリュード・フーガ・アレグロ」BWV998より『プレリュード』を弾いたのが最初で、その後コンサートプログラムに1曲入れ込むことは時折あったのですが、コンサートの一部が丸々バッハという機会はありませんでした。今年は、ドイツにて管弦楽団とバッハ作品を演奏する予定もあり、私にとってはバッハ・イヤーです。transitシリーズでその良いスタートを切りたいと思います。
海外への憧憬、そして実際に現地で受ける刺激があればあるほど、自分のルーツである日本への興味も増してきます。今日演奏する作曲家の皆様は、亡くなった武満さんを含め、世界に目を向けながらも、日本人の精神性について考察し続けてこられた方ばかりです。王子ホールのステージで演奏させていただく前に出来るだけ作曲者の皆様とも言葉を交わす機会を作り、曲への理解を深めていきたいと思っています。過去と現在、海を越えた世界と日本、そういうものの対比を音で感じていただける時間にできればと思います。
――村治佳織
J.S. バッハ:リュート組曲 第1番 ホ短調 BWV996(ギター版)
J.S. バッハ/佐々木 忠・村治佳織:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004 (ギター版)
********** 休憩 **********
武満 徹:「森のなかで」より Ⅰウェインスコット・ポンド
:エキノクス
吉松 隆:風色ベクトル
間宮芳生:「三つの聖詞」より II アダージョ
渡辺香津美:アストラル・フレイクス
(c)Kiyotaka Saito |
村治佳織(ギター) 東京都出身。福田進一に師事。1989年、ジュニア・ギターコンテストにおいて最優秀賞を受賞。91年、学生ギターコンクールにおいて、全部門通じての最優秀賞を受賞。92年ブローウェル国際ギターコンクール(東京開催)及び東京国際ギターコンクール優勝。93年、津田ホールにてデビューリサイタルを行う。続いてデビューCD「エスプレッシーヴォ」をリリース。95年、第5回出光音楽賞を最年少で受賞。96年、村松賞受賞。同年5月、イタリア国立放送交響楽団の定期演奏会に招かれ、本拠地トリノにおいて共演、ヨーロッパデビューを飾る。97年より、パリのエコール・ノルマルに留学、アルベルト・ポンセに師事。99年、エコール・ノルマル卒業と同時に帰国。以後積極的なソロ活動を行う。2003年11月には、英国名門クラシックレーベルDECCA(デッカ)と日本人としては初のインターナショナル長期専属契約を結び、第1弾「トランスフォーメーション」は第19回日本ゴールドディスク大賞クラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤー<洋楽>を受賞。その後も第2弾「リュミエール」、第3弾「ライア&ソネット」のほか、 06年にDVD「コスタリカ」が発売され、07年4月にはミニ・アルバム&DVD「アマンダ」を、10月にはフルアルバムとしてDECCA第4弾となる「Viva! Rodrigo」をリリース。06年1月から、J-WAVE(FM)「MITSUBISHI JISHO CLASSY CAFE」で番組パーソナリティを務め、07年1月からミキモトのイメージキャラクターとして起用されるなど、幅広い分野で活躍している現在最も注目されているギタリストである。 |