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Concert  コンサート情報

村治佳織 transit Vol.3

2007年32日(金) 14:00/19:00開演

全席指定 6,000


(c) 小林みのる

村治佳織(ギター)

村治佳織は、どこへ向かっていくのでしょう―――。若き才能を開花させながら、未知の魅力と可能性をいっぱい抱えている村治佳織の、その時々の旬の姿を王 子ホールでおみせします。様々な人が行き交い、古いものと新しいものが混在する街、いつか行きたい、いつか戻りたい、大人の香りがする街、銀座。この街は 彼女にとっても乗継地点=トランジット・ポイント。
プログラム

マチネ

2005年の初め、中南米コスタリカに行きました。初めての国だけれど、話されている言葉がスペイン語だとい うことだけで、親近感を感じました。スペインでかつて3ヶ月生活し、そこで身につけたことが後々役にたつ・・・ものごとの繋がりを意識しました。ただ、一 度コスタリカの地を踏むと、今まで見た事のない光景ばかりに出会い、スペインとの比較を楽しむのではなく、コスタリカそのものを堪能しようという気になり ました。言語という非常に大事な部分は一緒なのに、完全に違う文化や顔を持つ、スペインと南米。似ているようで全く違うのだなぁ、私が旅することで感じた その気持ちを、マチネのプログラムで表現できたら、と思います。

モレーノ=トロバ:ソナチネ
  I アレグレット / II  アンダンテ / III アレグロ
ソル:モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲 Op.9
アルベニス:「スペインの歌」 Op.232 より コルドバ(夜想曲)
デ・ラ・マーサ:暁の鐘
モレーノ=トロバ:ラ・マンチャの歌
  I ヘリンゴンザ / II もう冬がやってくる / III 小唄 / IV 牧人 / V ラ・セギディージャ

********** 休憩 **********

ディアンス:サウダージ 第3番
ヴィラ=ロボス:「ブラジル民謡組曲」 より エコセーズ=ショーロ
ラウロ:ベネズエラ風ワルツ 第2番、第3番
ポンセ:エストレリータ
ヴィラ=ロボス:5つの前奏曲

ソワレ

ソワレのプログラムは、指の故障で変更したtransit Vol.2のプログラム、Vol.1のテーマ〔タレガ・トーレス・セゴビア〕の時代からさらに遡って、スペイン・ルネサンスの音楽からスタートしたいと思 います。
イギリスのルネサンス期のものは、ダウランドなど以前に作った私のアルバムで多く取り上げましたが、今までスペイン・ルネサンスに的を絞ったことはありま せんでした。私にとって新しい試みです。
歴史をひもといてみると、この時代にはマゼランが世界一周の旅を始めるというビッグイベントが。王子ホールで音楽を通じての過去への旅を楽しみたいと思い ます。

I スペイン・ルネサンスの華――ビウェラ音楽
ミラン:ファンタジア第16番
   :6つのパバーナ
ナルバエス:バハ・デ・コントラプント
       :カンシオン(憂うつから逃れたい)
       :皇帝の歌
       :「牛を見張れ」による変奏曲
ムダラ:ガリアルダ
    :クラロス伯爵によるディファレンシア
    :ファンタジア第10番 「ルドビーコの手法によってハープを模したファンタジア」

********* 休憩 **********

II ヨーロッパ・ルネサンスの隆盛―リュート音楽
ノイジドラー:イタリア舞曲と後奏舞曲
キレゾッティ編:16世紀の7つのイタリア・リュート音楽
  アリアI / マスケラーダ / イタリアーナ / アリアII / 白い花 / アリアII / サルタレロ
ダウランド:ファンタジー
      :蛙のガリアード
カッティング編:グリーンスリーヴス

III スペイン・ルネサンスの後期――ビウェラから5弦ギターへ
サンス/イエペス・佐々木 忠編:スペイン組曲
  エスパニョレタス / ガリアルダとビリャーノ / タフの踊り / ルヘロとパラデタス /
  スペイン風サラバンデ / パサカリエ / フォリアス / カタロニアのミニョーナ / カナリオス

プロフィール

(c)小林みのる

村治佳織(ギター)

東京都出身。福田進一に師事。1989年、ジュニア・ギターコンテストにおいて最優秀賞を受賞。91年、学生ギターコ ンクールにおいて、全部門通じての最優秀賞を受賞。92年ブローウェル国際ギターコンクール(東京開催)及び東京国際ギターコンクール優勝。93年、津田 ホールにてデビューリサイタルを行う。続いてデビューCD「エスプレッシーヴォ」をリリース。95年、第5回出光音楽賞を最年少で受賞。96年、村松賞受 賞。同年5月、イタリア国立放送交響楽団の定期演奏会に招かれ、本拠地トリノにおいて共演、ヨーロッパデビューを飾る。97年より、パリのエコール・ノル マルに留学、アルベルト・ポンセに師事。99年、エコール・ノルマル卒業と同時に帰国。以後積極的なソロ活動を行う。2003年11月には、英国名門クラシックレーベルDECCA(デッカ)と日本人としては初のインターナショナル長期 専属契約を結ぶ。04年7月に日本発売、05年3月に世界発売された第1弾「トランスフォーメーション」は第19回日本ゴールドディスク大賞クラシック・ アルバム・オブ・ザ・イヤー<洋楽>を受賞した。第2弾「リュミエール」は、05年10月に日本発売、06年2月に世界発売された。06年6 月21日、DVD「村治佳織 生命の色彩・原色の響き コスタリカ」発売。10月には第3弾「ライア&ソネット」をリリース。06年1月からは、J-WAVE(FM)「MITSUBISHI JISHO CLASSY CAFE」で番組パーソナリティをつとめるなど、幅広い分野で活躍している現在最も注目されているギタリストである。

オフィシャルHP http://www.musicachiara.com/dulcinea/