王子ホール レジデント・カルテット就任披露
アルテミス・カルテット
2005年11月24日(木) 19:00開演、11月25日(金) 19:00開演
全席指定 各日5,000円、セット券9,000円
ナターリア・プリシェペンコ(ヴァイオリン) |
若手カルテットの躍進華々しい昨今、一頭抜きんでている存在といえるのが、このアルテミス・カルテット。アルバン・ベルク四重奏団の愛弟子である彼らが、「室内楽のこれから」を切り拓くグループであることは多くが認めるところです。王子ホールには2003年11月に登場、燃焼度の高い演奏を2日にわたって繰り広げました。そしてこのたび当ホールのレジデント・カルテットに就任、銀座を発信基地に室内楽の魅力を伝道していくことになりました。都内では王子ホールのみの公演となり、将来的にはマスター・クラスなどのアウトリーチ活動も行っていく予定です。まずは今年の2日間公演。第1夜では『弾くほうにも聴くほうにも難曲』のバルトーク作品をフィーチャー。03年の王子ホール公演で、思わずのけぞってしまうほどの「リゲティ 第1番」を炸裂させた彼らだけに、アツイ演奏になることでしょう。後半はシューベルトの「ロザムンデ」。緻密な分析と大胆な斬り込みが期待できます。第2夜では『旅する作曲家』モーツァルトによる土地にちなんだ弦楽四重奏と、「2001年宇宙の旅」のサントラを彷彿させる「リゲティ 第2番」をプログラミング。いずれの日も大オーケストラに劣らぬ興奮と、実演でしか味わえないカタルシスをお約束します。
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今年から王子ホール・レジデント・カルテットとしてお迎えくださることを大変光栄に思います。これまでも世界のトップ・アーティストたちが素晴らしい演奏を繰り広げてきたステージを日本における私どもの活動拠点として与えていただき、音楽、とりわけ室内楽を愛する皆様に、私たちの演奏を継続的に聴いていただけるのはとてもうれしく、今から楽しみにしています。
――アルテミス・カルテット
第1夜
バルトーク:弦楽四重奏曲 第2番 Op.17 Sz.67
シューベルト:弦楽四重奏曲 第13番 イ短調 「ロザムンデ」 D.804
**********休憩**********
バルトーク:弦楽四重奏曲 第4番 Sz.91
※アーティストの強い希望により曲順が上記のように変更になりました。(11月22日)
第2夜
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第11番 「ウィーン四重奏曲」 変ホ長調 K.171
リゲティ:弦楽四重奏曲 第2番
**********休憩**********
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第2番 「ミラノ四重奏曲」 ニ長調 K.155
:弦楽四重奏曲 第22番 「プロシア王 第2番」 変ロ長調 K.589
アルテミス・カルテット アルテミス・カルテットは1989年、ドイツのリューベック音楽大学の学生によって結成された。カルテットの名はギリシャ神話の狩猟の女神アルテミスに由来する。アルバン・ベルク四重奏団やラサール弦楽四重奏団のワルター・レヴィンに師事し、エマーソン弦楽四重奏団とジュリアード弦楽四重奏団にも指導を受けるなど、世界の一流カルテットの薫陶を受けている。96年ミュンヘン国際コンクール第1位、97年イタリアのプレミオ・パオロ・ボルチアーニ国際弦楽四重奏コンクール第1位と輝かしい実績を残している。ベルリンを演奏活動の本拠に、これまでベルリン・フィルハーモニー、コンセルトヘボウ、カーネギーホール、ウィグモアホールなど世界の著名なホールで立て続けにデビューを飾った。その極めて高い水準の演奏によって、アルバン・ベルク四重奏団を越えていく存在として最も注目されているカルテットである。 |
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CD リゲティ/弦楽四重奏曲 第1番、第2番 前回の王子ホール公演で披露した第1番(1953-54)の演奏は、バルトーク的な土俗的な香りと鋭利なモダンさが一体となったこの作品の魅力をCD以上に全開にした名演であった。今回のコンサートでも取り上げる第2番(1968)は、この曲を彩るテンションの高い静謐さと激しいクラスターのコントラストを見事に表出している。聴き応えのある実演になろう。 |