ロマン・シモヴィッチ&アンドレイ・ググニン
知る人ぞ知る2人の逸材が王子ホールに初登場します。ヴァイオリンのロマン・シモヴィッチは、長年ロンドン交響楽団のコンサートマスターを務め、ラトルの信任厚くコンチェルトのソリストにも指名されるほど。そのたっぷりと華やかなカンタービレの美しさと高度な演奏技術は、往年の巨匠を彷彿とさせます。一方、ピアノのアンドレイ・ググニンは2022年に祖国ロシアを離れ、ひたむきに演奏活動を続けている真摯な青年。緻密なテクニックをプリズムのように美しく輝かしい音色で覆い、発光させます。音楽的に共鳴し合う2人の大器が奏でる傑作「クロイツェル」とR.シュトラウスのソナタ。お聴き逃しなく!
ストラヴィンスキー:イタリア組曲
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 Op.47 「クロイツェル」
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R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18
ロマン・シモヴィッチ(ヴァイオリン) モンテネグロ出身。モスクワ音楽院でマリナ・ヤシュヴィリ教授のクラスを卒業。ロドルフォ・リピツァー賞国際ヴァイオリンコンクール第1位および12の聴衆賞、シオン=ヴァレー(ティボール・ヴァルガ)国際ヴァイオリンコンクール第2位、ヤンポルスキー国際コンクール第2位、ヴィエニャフスキ国際コンクール第2位など多くの国際コンクールで優勝、入賞を果たしている。2010年より長年に渡りロンドン交響楽団のコンサートマスターを務めており、現在も名誉指揮者サイモン・ラトルの厚い信頼を得ている。ソリストとしてもロンドン交響楽団、マリインスキー劇場、トリノ王立歌劇場、フランツ・リスト室内管弦楽団等のオーケストラと協演し、ワレリー・ゲルギエフ、アントニオ・パッパーノ、ダニエル・ハーディング、ジャナンドレア・ノセダ、クリスチャン・ヤルヴィ、サイモン・ラトル、イルジー・ビエロフラーヴェク、パブロ・エラス・カサド等の指揮者と共演している。また、ヴェルビエ音楽祭、サンクト・ペテルブルク白夜祭、ワディム・レーピンのトランスシベリア芸術祭、ドブロヴニク夏の音楽祭など、多くの音楽祭にも出演を続けている。現在、王立音楽アカデミーのヴァイオリン客員教授を務めている。パガニーニ《24の奇想曲》全曲録音の他、本年24年には、イザイの《6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ》、ラトル指揮ロンドン響他との共演でバルトークとミクローシュ・ロージャの協奏曲の発売が予定されている。使用楽器はジョナサン・モールドズから貸与されている1709年製ストラディヴァリウス。 |
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(c)Anna Shlykova |
アンドレイ・ググニン(ピアノ) 1987年モスクワで生まれる。2022年2月24日以降はロシアを離れ、現在アムステルダムを拠点として演奏活動を続けている。13年ウィーンにて開催されたベートーヴェン国際コンクール第2位、14年にジーナ・バッカウアー国際コンクール第1位。16年にはシドニー国際コンクールでも優勝したことで注目を浴び、協奏曲賞、19世紀20世紀協奏曲賞など多数の賞も受賞している。その結果マリインスキー劇場でワレリー・ゲルギエフと共演し、続いてロンドン・フィルとも共演した。23年には権威ある第12回ドイツピアノ国際アワード、24年ドバイのクラシックピアノ国際コンクールにも立て続けに優勝している。18年にハイペリオンレーベルのピアノ・クラシックスシリーズのために録音を果たした他、デロスレーベルにショスタコーヴィチのピアノ協奏曲集、およびワディム・ホロデンコとのデュオなどを録音してきている。ショスタコーヴィチの録音はスティーヴン・スピルバーグの映画「ブリッジ・オブ・スパイ」にて用いられた。その他ロシア、オランダ、クロアチア、オーストリア、スイス、アメリカにおいてテレビやラジオのために演奏している。ヴェルビエ音楽祭、ルール・ピアノ音楽祭、マリインスキー国際音楽祭、ドブロヴニク夏の音楽祭、ザグレブ夏の夜音楽祭に出演するなど活発に活動している。 |