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Concert  コンサート情報

ヴァレリー・アファナシエフ
TIME 第1年(3回シリーズ)

2021年1116日(火) 19:00開演
全席指定 11,000

ご好評につき完売いたしました
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ヴァレリー・アファナシエフ(ピアノ)

70歳を超えた今も異彩を放つ孤高の巨匠ヴァレリー・アファナシエフが、満を持して王子ホールに初登場。TIME “時”と題し、3年に亘ってこのインティメートな空間で、彼にとって極めて重要な作品であり、そしてピアノ音楽史にとっても重要な作品を年代順にお届けします。先ずはバッハとモーツァルトから。

 

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プログラム

J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻より8つの前奏曲とフーガ
  第1番 ハ長調 BWV846
  第2番 ハ短調 BWV847
  第7番 変ホ長調 BWV852
  第8番 変ホ短調 BWV853
  第21番 変ロ長調 BWV866
  第22番 変ロ短調 BWV867
  第23番 ロ長調 BWV868
  第24番 ロ短調 BWV869

モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K475
      :ピアノ・ソナタ ハ短調  K457

 

プロフィール

ヴァレリー・アファナシエフ(ピアノ)

1947年モスクワ生まれ。モスクワ音楽院にてヤコフ・ザークとエミール・ギレリスに師事。ライプツィヒのバッハ国際コンクール(68年)およびブリュッセルのエリーザベト王妃国際音楽コンクール(72年)という2つの世界屈指のコンクールで優勝を飾った。74年に政治亡命者としてベルギーに保護を求め、現在、同国で暮らしている。西側への亡命後、ヨーロッパはもとより、日本、中国、オーストラリア、アメリカ合衆国などで演奏活動を続けてきた。日本においては83年にヴァイオリニストのギドン・クレーメルの共演者として初来日。87年の第3回「東京の夏」音楽祭のソロ・リサイタルでは熱狂的な成功を収め、以来日本へはたびたび来日している。アファナシエフは、室内楽の演奏にも情熱を注ぐほか、数年にわたり世界各地の様々なオーケストラを指揮してきた。彼は、自身が尊敬する指揮者たち——フルトヴェングラー、トスカニーニ、メンゲルベルク、クナッパーツブッシュ、ブルーノ・ワルター、クレンペラー——が織りなしたサウンドとポリフォニーの一端を表現できるよう努めている。そして、これまでみずから執筆した解説を添えたアルバムを約70作リリースしている。彼のねらいは、作曲家の意向をめぐる自身の洞察の全体像を聴き手に示すことにある。この試みは、アファナシエフが詩的な錬金術を展開する実験工房への“ガイド付きツアー”にたとえられる——そこでは、詩、哲学、絵画、カバラ、さらにワインまでもが、記譜法と同等の規準として扱われうるのである。アファナシエフは現在、ソニー・クラシカル・レーベルと録音契約を結んでいる。彼にとって初録音となる作品が収められた6枚組の最新ボックス・セット『テスタメント(遺言)/私の愛する音楽』は、2019年度の音楽之友社「レコード・アカデミー賞」(特別部門)に輝いた。08年にはドキュメンタリー番組「漂白のピアニスト アファナシエフもののあはれを弾く」がNHKハイビジョン特集で放送され大好評により12年、13年、19年にもNHK BSプレミアムにより再放送されている。作家でもあるアファナシエフは、37作の小説(うち23作は英語、14作はフランス語)を手がけている。このほか、英語による詩集を16冊、ロシア語による詩集を9冊、長編集を1冊、短編集を1冊、ダンテの『神曲』の評釈をまとめた大著を1冊、随筆集を3冊、執筆している。さらに、《展覧会の絵》と《クライスレリアーナ》から霊感を得た2つの劇作品を書き上げ、みずからピアニストおよび俳優として4か国語で上演した。またアファナシエフは、先ごろカフカの『流刑地にて』にもとづく戯曲を完成させたばかりで、同作品内ではモートン・フェルドマンの《マリの宮殿》を演奏している。