クリスティアーネ・カルク
~マーラーの世界~
前半は歌曲集『若き日の歌』より5曲と、『リュッケルトの詩による5つの歌曲』。後半は音楽、歌詞共に聴き応えがある代表的な歌曲集『子供の不思議な角笛』から7曲と、最後に交響曲 第4番の第4楽章で歌われる「天上の生活」を配しています。プログラム巧者のカルクが、マーラーの3つの歌曲集から“追憶”をテーマに創造したひとつの物語をお聴きください。
グスタフ・マーラー
「若き日の歌」より
第1番 春の朝/第2番 想い出/第3番 ハンスとグレーテ/第7番 私は緑の森を愉しく歩いた/第13番 もう逢えない
「リュッケルト歌曲集」より
第1番 私の歌を覗き見しないで/第2番 私は快い香りを吸い/第4番 真夜中に/第5番 美しさをあなたが愛するなら/第3番 私はこの世に捨てられて
休憩
「子供の不思議な角笛」より
第7番 ラインの伝説/第2番 むだな骨折り/第4番 誰がこの歌を作ったのだろう
「若き日の歌」より
第2番 夏に小鳥はかわり
「子供の不思議な角笛」より
第9番 麗しきトランペットが鳴り響くのは/第6番 魚に説教するパドヴァのアントニウス/第5番 この世の生活、天上の生活
(c)Gisela Schenker | クリスティアーネ・カルク (ソプラノ) バイエルン州フォイヒトヴァンゲン(ドイツ)に生まれ、ザルツブルク・モーツァルテウム大学とヴェローナ音楽院で声楽を学ぶ。2009年には、「オペルンヴェルト」誌の「ヤング・パフォーマー・オブ・ザ・イヤー」(年間最優秀新人賞)に選ばれ、18年に権威ある「ブラームス賞」を受賞。ハンブルク州立歌劇場のインターナショナル・オペラ・スタジオのメンバーを経て、08年にフランクフルト歌劇場のアンサンブル・メンバーとなる。 06年にザルツブルク音楽祭にデビュー。アン・デア・ウィーン劇場、バイエルン国立歌劇場、ドレスデン国立歌劇場、英国ロイヤル・オペラハウスなどに出演。16年には、《ばらの騎士》のゾフィーでミラノ・スカラ座デビューを果たした。17/18シーズンのハイライトには《ペレアスとメリザンド》のメリザンドによるウィーン国立歌劇場デビュー、《フィガロの結婚》のスザンナによるメトロポリタン歌劇場デビューが挙げられる。コンサートでは、アーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス、ハーディング指揮ロンドン交響楽団、ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団(東京公演)、ティーレマン指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団およびベルリン・フィルハーモニー管弦楽団などと共演。リサイタル歌手としても傑出しており、ウィーンの楽友協会ホール、シュヴァルツェンベルクのシューベルティアーデ音楽祭、ウィグモア・ホールなどに出演。 |
(c)Marion Köll | ゲロルト・フーバー(ピアノ) ピアノをミュンヘン音楽・演劇大学でフリーデマン・ベルガーに師事。ベルリンでディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウのリート・クラスも受講。1998年にはバリトンのクリスティアン・ゲルハーヘルと共に国際プロ・ムジチス賞を受賞。ヴュルツブルク音楽大学でマスタークラスを開催する他、2013年より同大学でリート伴奏の教授を務めている。著名な音楽祭やウィーン・コンツェルトハウス、ロンドンのウィグモア・ホール、ミュンヘン・バイエルン国立歌劇場他の主要なコンサート・ホールの舞台に出演し、クリスティアン・ゲルハーヘル、クリスティーナ・ランツハマー、フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ、モイツァ・エルトマン、アンナ・ルチア・リヒター、ミヒャエル・ナジ、マクシミリアン・シュミット、クリスティアーネ・カルク、クリストフ・プレガルディエンなどと共演している。また、「古楽と現代音楽のためのポリンガー・ターゲ」の芸術監督を務めている。クリスティアン・ゲルハーヘルとの共演による録音は全てソニー・クラシカルから発売され、数々の賞を受賞。シューベルトの歌曲集「夜咲きすみれ」(国内盤タイトル=「さすらい人」)では15年、栄えあるグラモフォン賞を受賞した。 |