キム・カシュカシアン&レーラ・アウエルバッハ
キム・カシュカシアン(ヴィオラ) |
キム・カシュカシアンのヴィオラは、まるで歌っているような踊っているような、他に類を見ない異彩を放っています。今回、現代音楽を魅力的に聴かせる彼女が、作曲家でありピアニストでもあるレーラ・アウエルバッハとともに初めて王子ホールに立ちます。ショスタコーヴィチの24のプレリュードをロシア生まれのアウエルバッハがどのようにヴィオラ&ピアノ版に編曲したかも興味深く、また後半アウエルバッハの現代作品を二人がどのように演奏するかにも大きな期待が寄せられます。美しきふたりの才人によるデュオの妙技をご堪能ください。
ショスタコーヴィチ(アウエルバッハ編):24のプレリュード Op.34
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ドヴォルザーク:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ ト長調 Op.100(ヴィオラとピアノ版)
アウエルバッハ:アルカヌム(ヴィオラとピアノのためのソナタ)
キム・カシュカシアン(ヴィオラ) アルメニア人の両親のもとにミシガン州で生まれる。ボルティモア音楽院ではカレン・タトルと伝説のウォルター・トランプラーに師事。ヴィオラの演奏技術の発展、認知度のアップ、レパートリーの拡大などに献身を続けている。また現代音楽を紹介する奏者として、クルターク、ペンデレツキ、シュニトケ、カンチェリ、ペルトなどの作曲家と恊働し、新しい作品の創出に精力的に活動。さらに、ペーテル・エトヴェシュ、トーマス・ラルヒャー、レーラ・アウエルバッハ、そしてティグラン・マンスーリアンなどに作品を委嘱。 |
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レーラ・アウエルバッハ(作曲/ピアノ) ロシア生まれ。12歳の時に最初のオペラ作品で受賞後1991年アメリカでのコンサートツアーに招待され、そのままNYに残り、ジュリアード音楽院とハノーファー芸術大学ピアノと作曲を学ぶ。ピアニスト、作曲家、詩人、美術家として稀有な才能を発揮し、世界的に活躍するロシア人アーチスト。作曲家としては、オペラ、バレエ、オーケストラ作品、室内楽など100作余りがすでに出版されていて、世界各地のオペラハウス、オーケストラ、指揮者、演奏家、振付家などと仕事を重ねている。ピアニストとしては、世界各地の一流コンサートホールに出演。個性的な解釈に基づく優れた演奏で、聴衆を魅了。さらに、詩人としては、すでにロシア語で3冊の詩集を出版するだけでなく、アメリカでも定期的に発表。脚本も手がけている。器楽作品は、クレーメル、H. ハーン、レーピン、カシュカシアン、G. カプソン、ゲリンガス、東京クヮルテット、アルテミス弦楽四重奏団など多くの演奏家により、オーケストラ作品はエッシェンバッハ、フェドセーエフ、デュトワ、ネルソンス、N. ヤルビなどの指揮者のもと名だたるオーケストラにより世界各地で演奏されている。バレエ作品は、ジョン・ニューバウアーなどの振付家と恊働。代表的な作品として、ハンブルグ・バレエの40周年記念に発表の「プレリュード CV」がある。ニュルンベルク州立劇場からの委嘱作品「ファウスト」(ゴヨ・モンテロ振付)では、舞台上で自作をピアノ演奏した。さらにミュンヘン州立バレエには「Heroes」を、モスクワのスタニスラフスキー劇場のためにはアカペラのオペラ「The Blind」を作曲。なかでも最も注目されているのは、デンマーク王立バレエ団からの委嘱でアンデルセン生誕200年を記念して作曲したバレエ音楽「人魚姫」(2005年世界初演)。この作品は世界各地ですでに250回も上演されている。14年6月ハンブルク・バレエの「タチアナ」の音楽を作曲、世界初演をした。シュレスヴィッヒ・ホルシュタイン音楽祭においてヒンデミット賞を受賞(05年)、ドイツ放送よりForder賞。12年にはバレエ作品「人魚姫」が最優秀DVDエコークラシック賞を受賞。12/13年シーズンには東京クヮルテットの解散ツアーのために弦楽四重奏第6番を作曲、日本でも演奏された。さらに、ヴィオラのキム・カシュカシアンのために新作を作曲。自らピアノを弾き、カシュカシアンとツアーを展開している。 |