波多野睦美 歌曲の変容シリーズ 第8回
「想いの届く日」~海を旅した歌の一晩
2013年6月18日(火) 19:00開演
全席指定 5,000円
(c)雨宮秀也 |
波多野睦美(声) |
時代を超えた歌曲の魅力を波多野睦美の歌で再発見する「歌曲の変容シリーズ」。さまざまな楽器との共振、音楽的な対話を経て、歌曲の新しい横顔が見えてきます。第8回は繊細で緻密な演奏で聴く人を魅了するギターの旗手・大萩康司と、リリカルでいて情熱的なバンドネオンの名手・北村聡を迎えて、アルゼンチン、キューバ、ブラジル等の南米の歌のプログラムを。またこれに加えて、バンドネオンと歌とで、他にないデュオの可能性をさぐります。リード鍵盤楽器はシリーズ初登場。
MESSAGE
歌曲の変容〜シリーズ再開によせて
時間が過ぎる
音楽はこの事象によって成り立つものだ
「歌曲の変容」が始まった時
さまざまな時代における「歌」の変化を
気ままに紡いでいこうと思っていた
シリーズ開始から9年が経って
変化は なによりも
人という生きた楽器の上にあるものだと気づく
時間は平等に人の上を過ぎていく
奏する側と聴く側
それぞれの時間の糸は
ひとときの音楽によって縒りあわされる
――2012年12月 波多野睦美
ギョーム・ド・マショー:ああ 私の気高い人
マヌエル・デ・ファリャ:子守歌/ホタ「7つのスペイン民謡」より
カルロス・ガルデル/詩:アルフレード・レ・ペラ:想いの届く日
アニバル・トロイロ:チェ・バンドネオン *バンドネオンsolo
クルト・ワイル/詩:ロジェ・フェルネ:ユーカリ
キケ・シネシ:澄み切った空 *ギターsolo
エイトール・ヴィラ=ロボス/詩:ルツ・ヴァラダレシュ・コレア:ブラジル風バッハ第5番〜アリア
ハイメ・オヴァーレ/詩:マヌエル・バンデイラ:青い鳥
ジョルジュ・ビゼー(原曲:セバスティアン・イラディエル):ハバネラ〜恋は野の鳥 オペラ「カルメン」より
********** 休憩 **********
民謡:キューバの子守歌
エグベルト・ジスモンチ:ダンサ1番 *ギターとバンドネオンのデュオ
アストル・ピアソラ:アヴェマリア
アストル・ピアソラ/詩:セルジオ・バルドッティ:もしもまだ
アストル・ピアソラ:デカリッシモ *ギターとバンドネオンのデュオ
アストル・ピアソラ/デイヴィッド・マクニール:オブリヴィオン〜忘却
アストル・ピアソラ/オラシオ・フェレル:ロコへのバラード
※上記の通り、曲目が確定しました
(c)雨宮秀也 |
波多野睦美(歌) 英国ロンドンのトリニティ音楽大学声楽専攻科修了。シェイクスピア時代のイギリスのリュートソングでデビュー。バッハ、ヘンデルなどの宗教作品、オラトリオのソリストを含め、国内外で多くのコンサート、音楽祭に出演し、鋭敏な言語感覚、魅力的な人物像の表現と心安らげる声で聴く人に深い印象を刻む。日本、フランス、英国の近現代歌曲にも積極的に取り組み、間宮芳生作品の世界初演、サイトウキネン武満徹メモリアルコンサート、水戸芸術館での「高橋悠治の肖像」他に出演。NHK「ニューイヤーオペラコンサート」「名曲アルバム」「BSクラシック倶楽部」「題名のない音楽会」等の放送にも出演。オペラではモンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」のオッターヴィア、パーセル「ダイドーとエネアス」のダイドー、モーツァルト「イドメネオ」のイダマンテ役など、卓越した表現力と存在感で注目される。「ダウランド歌曲集 優しい森よ」「パーセル歌曲集 ソリチュード」など古楽器との共演による数多くのCDで高い評価を受ける。高橋悠治との共演の「ゆめのよる」「猫の歌」を発表。最新作は「朝のコンサート」。国際基督教大学講師。音楽雑誌『アルテス』にエッセイ「うたうからだ」を連載中。 波多野睦美ブログ http://sonnethm.exblog.jp/ |
大萩康司(ギター) 宮崎県出身。高校卒業後にフランスに渡り、パリのエコール・ノルマル音楽院、パリ国立高等音楽院で学ぶ。ギター国際コンクールとして世界最高峰とされるハバナ国際ギター・コンクール第2位、合わせて審査員特別賞を受賞。その後4年間キジアーナ音楽院でオスカー・ギリアに師事し、4年連続最優秀ディプロマを取得。日本国内での精力的な活動に加え、世界各地に活躍の幅を広げ、各地で熱狂的な支持を得ている。ルネサンスから現代曲まで多彩なレパートリーを持ち、ソロから室内楽、協奏曲と幅広く取り組んでいる。ジャズ・ギタリストとの共演や、バレエ団とのコラボレーションなどジャンルを超えた活動を展開し、TV、ラジオ、雑誌での露出も多数。これまでに12枚のCDおよび2枚のDVDをリリース。ギターを萩原 博、中野義久、福田進一、エドゥアルド・フェルナンデス、ウィリアム・カネンガイザー、キャレル・アルムス、アルベルト・ポンセ、オリヴィエ・シャッサンに、ソルフェージュを山田順之介、リュート、テオルボ、バロック・ギターをエリック・ベロックに、室内楽をラスロ・アダディに師事。第6回ホテルオークラ賞、第18回出光音楽賞受賞。 |
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北村 聡(バンドネオン) 奈良県出身。関西大学在学中に小松亮太のバンドネオンに出会い、師事。アルゼンチンでフリオ・パネのレッスンを受ける。またオルケスタ・エスクエラ・デル・タンゴで学び、「エスキーナ・デ・カルロス・ガルデル」に出演。2003年レオポルド・フェデリコの日本ツアーに参加。07年チリのバルパライソで行われた世界タンゴサミットに、またミゲル・バルベーロ・セステートのメンバーとしてモントリオール・タンゴフェスティバルに出演。08年小松亮太の「若き民衆」公演では「プンタ・デル・エステ組曲」のソリストを務めた。10年オルケスタ アウロラでブエノスアイレス、モンテビデオのフェスティバルに出演、好評を得る。12年ピアソラ没後20年記念公演「ブエノスアイレスの四季」でパブロ・シーグレル・フェスティバルオーケストラの一員として演奏。これまでに、鈴木理恵子、須川展也、鈴木大介、大萩康司、菊地成孔、川井郁子、夏木マリ、エゴ・ラッピン、中島ノブユキ、カルロス・アギーレ、ビクトル・ラバジェン、仙台フィル、いずみシンフォニエッタ大阪等と共演。NHK「龍馬伝」、「カーネーション」はじめ様々なレコーディングに参加。現在オルケスタ・アウロラ、クアトロシエントス、小松亮太&オルケスタティピカ、パブロ・シーグレルTJTE、オルケスタティピカ・パンパ等で活動中。 |