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Concert  コンサート情報

望月哲也 Wanderer Vol.420th

2013年314日(木) 19:00開演

全席指定 5,000

完売
2012年10月27日(土)

(c)Kohei Take

望月哲也 (テノール)
富岡明子 (メゾ・ソプラノ)
盛田麻央 (ソプラノ)
河原忠之 (ピアノ)

天性のリリックな美声と音楽性で次世代を担うテノールの俊英、望月哲也のシリーズ第4弾。歌の神髄を探求していくさすらい人”Wanderer”、望月哲也がフランス・オペラの名作、マスネの「ウエルテル」の名場面をお聴かせします。

 

MESSAGE

 

4回目となりました、私のリサイタルシリーズ《Wanderer~さすらい人》。今回は趣を変えましてフランスの作曲家、しかもオペラを披露したいと思います。取り上げるのは、ジュール・マスネ(1842~1912)作曲の《ウェルテル》。ゲーテの有名な「若きウェルテルの悩み」を題材にしたこの作品は、私にとって「死ぬまでに一度は歌いたい作品」の一つです。日本国内では残念ながらあまり上演機会の多くないこの素晴らしい作品を皆様に知っていただきたい!という想いもあります。2012年はマスネの没後100年にもあたります。この記念すべき時期にウェルテルを歌える事は、私にとって本当に幸せなことです。ウェルテルが恋焦がれるシャルロッテ役に富岡明子さん、その妹のソフィー役に盛田麻央さんという注目のお2人をゲストに迎え、オペラのコレペティトゥアとしてご活躍の河原忠之さんのフル・オーケストラにも負けないピアノと共に、切なく儚い《ウェルテル》の世界をおおくりしたいと思います。どうぞご期待下さい。

――望月哲也

プログラム

ジュール・マスネ:「ウェルテル」 ハイライト上演

第一幕より
ここが大法官の家ですか?~おお、恵みに満ちた自然よ!(ウェルテル)
さようなら、お別れです~けれど、あなたは私について何も知りません!(ウェルテル、シャルロッテ)
おお、夢か!なんという幸せだ!(ウェルテル、シャルロッテ)

第二幕より
他の男が彼女の夫なのだ!(ウェルテル)
お兄様、見て!この綺麗な花束を!(ソフィー、ウェルテル、アルベール)
僕は真実を語ったのだろうか?~そうだ、あの人が、あの人の心の平和の為に(ウェルテル、シャルロッテ)
さぁ、いらっしゃい!行列がきますわ(ソフィー、ウェルテル、シャルロッテ、アルベール)

第三幕より
僕は、自分の小さな部屋であなたに手紙を書いています 「手紙の歌」(シャルロッテ)
ごきげんよう、お姉さま!(ソフィー、シャルロッテ)
僕の心の全てがそこにあるのです!~春風よ、なぜ私を目ざめさすのか? 「オシアンの歌」(ウェルテル)
ああ!私は!私は、あの人の腕に!(シャルロッテ、ウェルテル)

第四幕より
ウェルテル!... 誰もいない!(シャルロッテ、ウェルテル)
私も、ウェルテル、そして私も、あなたを愛しています!(シャルロッテ、ウェルテル、ソフィー)
ああ!目を閉じる!(シャルロッテ、ウェルテル)

プロフィール

(c)Kohei Take

望月哲也(テノール)

天性のリリックな美声と音楽性で次世代を担う俊英。東京藝術大学および同大学院修了。文化庁派遣芸術家在外研修員として渡欧。ウィーン国立音楽大学研究課程リート・オラトリオ科にて研鑽を積む。これまでにバロック作品から『魔笛』『ドン・ジョヴァンニ』『ナクソス島のアリアドネ』『椿姫』『愛の妙薬』『セビィリアの理髪師』など数多くの作品で高評を得ているが、とりわけ2006年の二期会とハンブルグ国立歌劇場との共同制作『皇帝ティトの慈悲』での標題役では歌唱・演技とも各紙に絶賛された。09年東京二期会『カプリッチョ』若き音楽家フラマン、10年びわ湖・神奈川県民『ラ・ボエーム』ロドルフォでも成功を収め、新国立劇場『アラベッラ』『トリスタンとイゾルデ』『サロメ』、二期会『ドン・ジョヴァンニ』など活躍が続く。「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」などのエヴァンゲリスト、「メサイア」、モーツァルト、ヴェルディの「レクイエム」などの宗教曲のほか、「第九」などレパートリーは広範で、サヴァリッシュ、アシュケナージ、ベルティーニ、C.ミョンフン、小澤征爾などと共演しており、モーツァルトのミサ曲ではドイツ4都市やザルツブルグにも招聘された。08年ポーランド・レグニツァ市立劇場にて『魔笛』タミーノでヨーロッパデビューを果たし、ウィーン楽友協会での「第九」演奏会にも出演。同年オーストリア・シュタイアー音楽祭にて『蝶々夫人』ゴローで出演するなどヨーロッパでの活動の場も広げている。また「NHKニューイヤーオペラコンサート」に定期的に出演している他、豊麗な美声で注目の男声ユニット“IL DEVU”(イル・デーヴ)のメンバーとしても活躍。12年10月新国『ピーター・グライムズ』ホレース・アダムス、13年1月『タンホイザー』ヴァルター、4月『魔笛』タミーノ、6月『夜叉が池』(世界初演)晃で出演予定。CDは「Il mio tesoro」「Amarilli」「ひそやかな誘い~R.シュトラウス歌曲集」をリリース。二期会会員。

望月哲也ブログ http://ameblo.jp/tetsumocci

富岡明子(メゾ・ソプラノ)

東京藝術大学卒業、同大学院修了。パルマ音楽院に学び、審査員全員一致による首席にてディプロミーノ取得。第80回日本音楽コンクール声楽部門第2位受賞。パルマ歌劇場ロッシーニ『試金石』やペーザロ、ロッシーニフェスティバル『ランスへの旅』に出演。国内では『フィガロの結婚』ケルビーノ、『椿姫』アンニーナ等で活躍。小澤征爾とは音楽塾やサイトウ・キネン・フェスティバル等の『セビィリアの理髪師』で共演。11年の広上淳一指揮の東フィルおよび京響の定期 バーンスタイン「エレミア」は深い精神性を体現した名演となった。12年7月『カヴァレリア・ルスティカーナ』ローラで東京二期会オペラ公演デビューを果たした。二期会会員。

盛田麻央(ソプラノ)

国立音楽大学声楽科卒業、同大学院修了。二期会オペラ研修所第52期マスタークラス修了。修了時に優秀賞および奨励賞受賞。パリ・エコール・ノルマル音楽院、パリ国立高等音楽院修士課程を満場一致の最優秀の成績で卒業。第8回エレーナ・オブラスツォヴァ国際ヤングオペラコンクール第3位。第17回日仏声楽コンクール第1位および竹村賞受賞。国立音楽大学院オペラ『フィガロの結婚』スザンナや、パリ国立音楽院『魔笛』侍女1等で出演後、2011年「フィガロの結婚」花娘1にて二期会デビュー。同年11月には、二期会『ドン・ジョヴァンニ』ツェルリーナで出演。宗教曲のソプラノソリストとしてもフランスをはじめ、数多くの教会にて出演。二期会会員。


河原忠之(ピアノ)

国立音楽大学卒業。同大学院修了後渡伊。往年の名バリトン故A.プロッティ氏のもと伴奏ピアニストを務め数々の演奏会に出演。またM.カルボーネのもとでは伝統的なイタリアオペラの表現に留まらず、発声法・ディクション等も習得。帰国後はサイトウキネン・フェスティバル等でコレペティトゥーアを務めると共に年間100ステージを超えるリサイタル等のピアニストとして活躍。幅広い音色、繊細な表現には定評があり、「伴奏」の粋を超える芸術性の高い演奏は共演者より絶大なる信頼が寄せられている。現在、国立音楽大学及び大学院准教授。