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Concert  コンサート情報

ル・ポエム・アルモニーク
“人間喜劇”

2009年421日(火) 19:15開演

全席指定 6,500

(c)水島 優

ヴァンサン・デュメストル
  (音楽監督/ギター、テオルボ)
クレール・ルフィリアートル(ソプラノ)
ブリュノ・ル・ルヴルール(カウンターテナー)
セルジュ・グビウ(テノール)
アルノー・マルゾラーティ(バス)
上村かおり(トレブル・ヴィオル)
シルヴィ・モケ(トレブル・ヴィオル)
シルヴィア・アブラモヴィツ(バス・ヴィオル)
フランソワーズ・エノック(ヴィオローネ)
メラニー・フラオー(フルート)
ジョエル・グラール(パーカッション)

フランス、フランス文化、フランス音楽…、この独特な響き。全ては絶対王政中央集権国家を築き上げたブルボン王朝ルイ14世をめぐって力強く歩み始めたといえましょう。ル・ポエム・アルモニークは、ブルボン家歴代の王に仕えた宮廷音楽家の活動に注目し、王に捧げられた音楽文化を再現してきました。彼らの腕にかかると、400年も昔の音楽が意外なほどの現代性を持って蘇ります。母国フランスでは、その新鮮な驚きによってコアな聴衆、専門家のみならず、幅広いファンに支持されています。彼らの音楽には、おそらくその端々にフランス人の心を安堵させる、あるいは奮い立たせるフランスのエスプリが仕込まれているのでしょう。これぞフランスという国の美学!アンリ4世、ルイ13世、ルイ14世の宮廷歌謡や舞踊曲等によるプログラムを70分ノンストップ一気呵成に魅せます。

プログラム

人間喜劇~フランス・バロックの扉を開く~

エチエンヌ・ムリニエ:宮廷歌謡「鳥の歌」
シャルル・テシエ:フランスのシャンソン「あまりに長く処女でいすぎたわ」
エチエンヌ・ムリニエ:ヴィオルのためのファンタジー 第1番
             :フランスの歌「嫉妬め、あっちへ行け」
             :酒の歌「友よ、酔わせてくれ」
             :ガスコーニュのシャンソン「茂みの小鳥よ」
             :スペインの歌「眼よ、生きていたいなら」            
シャルル・テシエ:スイスのヴィラネッラ「おいらの愛しき女たち」
エチエンヌ・ムリニエ:対話「スペインの人、お願いです」
エチエンヌ・ムリニエ:宮廷バレ「プロヴァンス公ピエールと美しきマゲロンヌの結婚」より
              殿下のアントレ、槍の戦い、円盾の戦い、騎乗の戦い、
              ピエール公と臣下のアントレ、おろか者のパヴァーヌ、老ガリア人たち
エチエンヌ・ムリニエ:ユダヤの歌「サラマレク・オ・ロコハ」
シャルル・テシエ:スペイン語によるエール「わたしのより熱いものはなし」
           :トルコ風シャンソン「ヘヴェラーケ/タルリシマン」

※本公演には休憩がございません。

プロフィール

(c)Robin Davies

ル・ポエム・アルモニーク

フランス古楽界で今もっとも旬のアンサンブル、ル・ポエム・アルモニークは、1998年、音楽・芸術監督ヴァンサン・デュメストルのもとに結成された。その名は17世紀の有名なギター理論書「ポエマ・アルモニコ」(フランシスコ・ゲラウ著)に由来する。16世紀末から17世紀前半のフランス音楽をレパートリーの中心とし、その演奏は、様々な分野とのコラボレーションにより、豊かな実りをもたらしている。例えば、モリエールとリュリによるコメディ・バレ『町人貴族』(バンジャマン・ラザール演出)やイタリア音楽とサーカスを組み合わせた独自のプロダクション『バロック・カーニバル』では、俳優やダンサーがメンバーに加わり舞台を創り上げた。そして、リュリ作曲のオペラ『カドモスとハルモニア』(同ラザール演出)では、その時代の美学(蝋燭による照明、出演者の動き、背景や装置の色づけなど)と現代のステージ・プロダクションとの調和を深く研究し、成果を得た。この作品は、2008年1月にパリのコミック座で世界初演され、近年上演された中でも最も重要な作品という評価を受け、その後エクサン・プロバンス、ルクセンブルクなどでも続けて上演されている。 ル・ポエム・アルモニークが、この10年間に発表してきたCDはすでに18枚に及び(仏アルファ・レーベル/日本マーキュリー・レコード)、その多くがフランスの権威ある”ディアパゾン・ドール賞”、ル・モンド・ド・ラ・ミュジーク誌の”ショック・ド・ラネ(今年の衝撃)賞”などを獲得し、デュメストル自身はディアパゾン誌から99年の”今年のジュヌ・タラン(若い才能)”に輝き、また04年にはフランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを授与されている。さらに、『町人貴族の』DVDは初年度で異例の2万枚のセールス記録し、ほぼあらゆる賞を総なめにした。また、08年10月には、DVD『カドモスとハルモニア』がリリースされている。なお、現在、世界各地から出演を求められているル・ポエム・アルモニークは、常時十数種のプログラムを用意し、その内容によって楽器編成、出演音楽家も柔軟に変化するという演奏団体である。その活動は、フランス・テレコム財団、フランス政府文化通信省等のサポートを受けている。