林 美智子 Player Vol.1
Hosenrollen Abend ~男心を歌う~
2008年7月18日(金) 19:00開演
全席指定 5,000円
(c)Naoto Okawa |
林 美智子(メゾ・ソプラノ) |
「フィガロ」のケルビーノ、「皇帝ティト」のセスト、「カプレーティ家とモンテッキ家」のロミオetc. 彼女の舞台を見る度に、そこで歌うということ=生きている瞬間を感じ、満々と涙を湛えた鈴を張ったような大きな瞳が印象に残ります。それは第九を歌う時も変わりません。音楽に身を投じ、自分の身内に潜む力のやり場に戸惑っているかのようなもどかしさが、ひたむきに青春を疾走するヒーローの姿と重なります。その強い感受性と眼力は彼女の魅力の大きな源。このシリーズ「Player」は、歌う“表現者”としての林 美智子の変遷を追いかけます。先ずはお得意のオペラのズボン役の数々からスタートです。
J.シュトラウス II:「こうもり」より 私はお客を呼ぶのが好き(オフロフスキー)
グルック:オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」より われエウリディーチェを失いぬ(オルフェオ)
ロッシーニ:「タンクレーディ」より 大いなる不安と苦しみの後で(タンクレーディ)
ベッリーニ:「カプレーティ家とモンテッキ家」より お聞き下さい、ロメオが御子息を殺したとしても…
~この恐ろしい剣で(ロメオ)
オッフェンバック:「ホフマン物語」より 見ろ、震える弦の下で(ニクラウス)*
********** 休憩 **********
モーツァルト:「イドメネオ」より 私には罪はないのに/私の愛する父上(イダマンテ)
:「皇帝ティトの慈悲」より 私は行くが、君は平和に**/ただ一度心を開いて(セスト)
:「フィガロの結婚」より 恋とはどんなものかしら(ケルビーノ)**
*ヴァイオリン
**クラリネット
(c)Naoto Okawa |
林 美智子 (メゾ・ソプラノ) 東京音楽大学卒業。桐朋学園大学研究科、新国立劇場オペラ研修所第1期修了。文化庁派遣で渡独。2003年アテネで開催された「国際ミトロプーロス声楽コンクール2003」で最高位入賞、これを受けアテネの野外劇場でのオペラ「エウメニデス」(世界初演)に出演。第5回ホテルオークラ音楽賞受賞。早くから注目を集め、02年二期会「フィガロの結婚」(宮本亜門演出)ケルビーノで鮮烈な印象を与え、03年二期会「ばらの騎士」オクタヴィアンでは名演出家G.クレイマーより最大級の賛辞が寄せられた。以降も03年日生劇場ベルク「ルル」(日本初演)では難役を見事に演じたほか、04年二期会「ドン・ジョヴァンニ」(宮本亜門演出)ツェルリーナ、06年二期会「皇帝ティトの慈悲」セスト、同年二期会「フィガロの結婚」(宮本亜門演出)ケルビーノなど、いずれも一際精彩を放った。コンサートでもP.ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマー・フィルのほか国内主要オーケストラと多数共演。「NHKニューイヤーオペラコンサート」への連続出演や、林を想定して書かれた林 望作詞、野平一郎作曲による「演劇的組歌曲『悲歌集』」初演など、21世紀の声楽界を担うメゾソプラノとして、更に活動の幅を広げている。06年にはファースト・アルバム「赤と黒」がビクターエンタテインメントよりリリースされた。二期会会員。 オフィシャルHP http://www.michikohayashi.com/ |
河原忠之(ピアノ) 国立音楽大学附属高等学校を経て、1986年国立音楽大学卒業。88年同大学大学院修了。そのまま大学院オペラ科ピアニストとして、91年まで務める。91年よりイタリア留学。故アルド・プロッティのもとヴェルチェッリ音楽院においてオペラ伴奏ピアニストとして務める傍ら、数々の演奏会に出演。又、往年の名ソプラノ、マリア・カルボーネ女史のもとでは伝統的なイタリアオペラの音楽表現だけにとどまらず発声法・ディクションなど幅広い指導を受けた。92年帰国後、藤原歌劇団やサイトウキネン・フェスティバル、ヘネシーオペラシリーズのコレペティトゥールとして数々のオペラに参加。公演のチェンバリストも務める。第一線で活躍する外国人と共に舞台を作り上げ、指揮者の小澤征爾より絶大な信頼を得ている。また、年間100ステージを超えるリサイタルなどのピアニストとして、著名な歌手の良きパートナーとして、その幅広い音色、繊細な音楽表現には定評がある。現在、東京芸術大学、ならびに国立音楽大学非常勤講師。 |
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伝田正秀(ヴァイオリン) 3歳よりスズキ・メソードにてヴァイオリンを始める。ウィーン国立音楽大学、ウィーン市立音楽院室内楽科に留学。全日本学生音楽コンクール全国1位、日本クラシック音楽コンクール全部門グランプリ、JILA音楽コンクール1位。日本音楽コンクール2位などを受賞。06年より仙台フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務めている。 |
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松本健司(クラリネット) 国立音楽大学を経て1997年にパリ国立高等音楽院クラリネット科を首席で卒業。その年より本格的な演奏活動を始める。日本木管コンクール、日本クラリネットコンクール、トゥーロン国際音楽コンクールにおいて上位入賞。現在、NHK交響楽団クラリネット奏者として活躍するほか、洗足学園音楽大学、東京音楽大学において後進の指導にあたっている。 |