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Concert  コンサート情報

アッコルドーネ
「歌と魔法」 ~口承された古い歌の記憶~

2008年516日(金) 19:00開演

全席指定 6,500


マルコ・ビーズリー(テノール)
グイード・モリーニ(音楽監督/オルガン、チェンバロ)
エンリーコ・ガッティ (ヴァイオリン)
ロッセラ・クローセ(ヴァイオリン)
ステーファノ・ロッコ(ギター)
フランコ・パヴァン(テオルボ)
ファービオ・アックルソ(リュート・ア・プレットロ)

アッコルドーネは、当代随一の人気テナー歌手マルコ・ビーズリーと、通奏低音の新たな視点を開眼するチェンバロ&オルガン奏者グイード・モリー二が1984年に結成した、日本でも熱烈なファンを持つイタリアの古楽アンサンブルです。メンバーにエンリーコ・ガッティ、フランコ・パヴァンら古楽界の雄が名を連ねているのも大きな魅力。ルネサンスから18世紀初期までのイタリアの声楽を核とした音楽に強い関心を持ち、教会音楽から世俗音楽、伝承音楽、果ては民族音楽というフィールドに音楽学的研究成果を取り込んでレパートリー化しています。そして、音楽とドラマの二つの要素を持つライブ・コンサートを最も重要な活動に位置づけ、その結果、ビーズリーとモリー二は歌手を芝居の登場人物に仕立て、更に楽器にもその作品に合わせた役を与える一種の演劇風コンサートを提唱、冒険的かつその時代の形態により近い演奏を実現しています。ヨーロッパ各地で開催される彼らのコンサートはロック・コンサート並みに人々を熱狂させます。聴衆は何故にそこまで彼らのステージに惹かれるのでしょうか。それは、ビーズリーの類い稀な美声、聖と俗、悪魔と天使が同居する媚薬のような声と雄弁な楽器たちの魅力に因るものでしょう。この人気がなかなか日本まで来る時間を彼らに与えませんでした。さあ、315席で彼らが聴ける! 待ちに待ったアッコルドーネがやって来ます!!

プログラム

「歌と魔法」 ~口承された古い歌の記憶~

ブサッティ(?-1644):あなたは天使
サンチェス (ca1600-79):パッサカリアの主題によるカンターダ
モンテヴェルディ(1567-1643):苦悩はかくも快く
フレスコバルディ(1583-1643):パッサカリアの主題による100曲のパルティータ
マリーニ(1587-1663):恋人は手の届かぬところへ
フォンタ-ナ(1630-?):2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ 第8番
ステファーニ(17世紀後半):幸せな恋人

********** 休憩 **********

ビーズリー(1957~):タランテッラⅠ、Ⅱ、Ⅲ
作者不詳:カルピーノ娘に捧げる歌
コルネーティ(1530-82):ぼくの魂はあなたのもの
作者不詳:カラーブリア地方のタランテッラ
      :すてきな知らせ
      :高らかに打ち鳴らせ

プロフィール

アッコルドーネ(古楽アンサンブル)

マルコ・ビーズリーとグイード・モリーニにより1984年に創立された。95年の『寂しい場所で呼ぶ声 Vox clamans in solitudine』では異なる場所・時代・伝統に基づく歌詞と音楽を並置、2年後の『ナポリのサロン Il Salotto Napoletano』で19世紀のナポリ・カンツォーネの世界に足を踏み入れ、続いて99年に本格的室内オペラ、『オルフェーオの夢』、2001年には南イタリアの口承を素材にしたコンサート、『トレード街道 Via Toledo』、そしてオペラ『あるオデュッセイア Una Odissea (モリーニ作詞/ビーズリー作曲)』を上演。03年には最初のスタジオ・レコーディング『美しい花嫁 La Bella Noeva』を、その翌年にモリーニが旧約聖書中のラテン語の詩に作曲した宗教曲『活気に満ちた精神は生命の力 Vivifice Spiritus Vitae Vis』をリリース。その後もベルギーのシプレ・レーベルから『フロットラ Frottola』(05年)、『レチタール・カンタンド Recitar Cantando』(06年)、『ナポリの1700年代 Il Settecento Napoletano』(07年)の3枚が発売されている。

マルコ・ビーズリー(テノール)

1957年、イギリス人の父とイタリア人の母のもとに生まれ、ナポリで育つ。ボローニャ大学舞台芸術コースでルネサンス・バロック期の声楽を中心に学び、南イタリアの民衆の伝統の再発見に強い関心を抱くとともに、15~16世紀の音楽について、特に「レチタール・カンタンド」(歌いながら演技をすること)と宗教および世俗ポリフォニーという、その時代の代表的な二つの様式に焦点を絞って文献を研究。80年代にキャシー・バーベリアン師事、またステファノ・ロッコ、グイード・モリーニとともに「アッコルドーネ」を創立。2001年以降はアッコルドーネの新作の歌詞をすべて担当している。

グイード・モリーニ(音楽監督/オルガン、チェンバロ)

1959年ミラノ生まれ。オルガンとチェンバロを専攻し、古楽、特に通奏低音と即興を専門的に学ぶ。ヨーロッパの主要な音楽家と多数共演しており、レコーディングは70枚を超えている。84年にマルコ・ビーズリー、ステファノ・ロッコとともにアッコルドーネを創立。古楽のスタイルによる編曲や改作を手がけてきたが、その後自由な作曲へと幅を広げ、同グループのためにオラトリオや教会音楽などの作曲を行ってきた。近作はビーズリーの歌詞に曲をつけた『あるオデュッセイアUna Odissea』(2002年)、『活気に満ちた精神は生命の力 Vivifice Spiritus Vitae Vis』(05年)など。

エンリコ・ガッティ(ヴァイオリン)

イタリアの音楽遺産の発掘と評価に情熱を傾けており、ヨーロッパ各国の主要な音楽学校でバロック・ヴァイオリンを教え、有名な古楽コンクールなどで審査員を務めるほか、イタリア文化財省により創設されたアレッサンドロ・ストラデッラの全集を編纂する学術委員会のメンバー、ウルビーノの国際講座の芸術監督を務めている。

ロッセッラ・クローセ(ヴァイオリン)

1998年、ヴィチェンツァ・A・ペドロッロ音楽院を最優秀の成績で卒業。在学中からヴァイオリンや室内楽のコンクールで優勝を重ねた。イタリア国内および外国でソリストとして演奏し、またアッコルドーネ、ヴェニス・バロック・オーケストラなど、古楽演奏を専門的に行うグループの第1ヴァイオリンとしても活躍している。

ステーファノ・ロッコ(ギター)

ヴェローナ音楽院でルネサンス・リュートを勉強した後、ボローニャ大学音楽科に入り、卒業後もボローニャ市に住む。通奏低音の専門家としてリュートとテオルボを演奏。古楽演奏と新しいコンピューター・テクノロジーとの融合を追究するデュオ「アックロッコ!」を創立した。

フランコ・パヴァン(テオルボ)

ソロやアンサンブルの活動により、近年のイタリアを代表するリュート奏者の一人と評価されている。アッコルドーネ(監督:モリーニ)、コンチェルト・イタリアーノ(監督:アレッサンドリーニ)などの古楽アンサンブルに参加している。現在、ヴェローナの「F・E・アーバコ」音楽学校でリュートと古楽器による室内楽を教えている。

ファービオ・アックルソ(リュート・ア・プレットロ)

ヴェローナ音楽院のリュート科を卒業。レパートリーは中世・ルネサンス・バロック音楽から現代音楽に及び、さらに古楽と電子音楽の融合をも含む幅広いものである。ステファノ・ロッコとともに、リュート・デュオとエレクトロニック・ベース、そしてデジタル音効果をも試みた実験的プロジェクト「アックロッコ!」を立ち上げた。