東京クヮルテットの室内楽 Vol.1
2007年2月19日(月) 19:00開演
全席指定 6,000円
(c) J. Henry Fair |
マーティン・ビーヴァー(ヴァイオリン) |
ニューヨークを拠点に世界中で活躍する東京クヮルテットが、東京の文化の中心地銀座を日本の拠点にして、室内楽の魅力を伝えていくシリーズを始めま す。「トウキョウ」の名を冠したこのグローバルな弦楽四重奏団は、数度のメンバー交代を経験しながら音楽の精度、基盤がいささかも損なわれることがない稀 有な弦楽四重奏団です。特に近年の彼らの演奏は明るく開放的であり、喜びを感じさせてくれます。第1回目のプログラムは、ハイドンとベートーヴェンで初登 場のご挨拶を、そして、彼らが日頃アンコールでしばしば演奏する愛すべき小品の数々をメンバー紹介と共にお届けします。結成35年を経て更にフレッシュに 進化し続ける東京クヮルテットと王子ホールが一緒になって、ワクワクドキドキすることをお贈りしていきたいと思います。
MESSAGE
初登場のご挨拶
弦楽四重奏曲の父でもあるパパ・ハイドン、「楽聖」ベートーヴェンの前半。そして続く後半の小品の数々はアンコール曲 のベスト・ヒット集。どれも凝縮された美しさに満ち溢れています。東京クヮルテットも結団37年になりますが、この様に小品で終わるのは初めての試み。王 子ホール初公演、新鮮に登場したいと、旅の途中皆でわいわい相談しあって作りました。僕らからの音楽のご挨拶、隅から隅まで、ずーいと、おん願い奉りま す。
――2006年12月 池田菊衛(ヴァイオリン)
ハイドン:弦楽四重奏曲 第76番 「五度」 ニ短調 Op.76-2 Hob.III:76
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第2番 「挨拶」 ト長調 Op.18-2
********** 休憩 **********
プッチーニ:菊の花
シューベルト:弦楽四重奏曲 第12番 「四重奏断章」 ハ短調 D.703
ヴォルフ:セレナード ト長調
ボロディン:ノクターン (弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調より 第3楽章)
東京クヮルテット 東京クヮルテットの起源は桐朋学園まで遡る。斎藤秀雄の薫陶を受けた当時の創立メンバーがそれぞれの室内楽への深い思いを 胸に渡米し、1969年、ニューヨークのジュリアード音楽院で結成。その翌年ミュンヘン国際コンクールで優勝し、以来35年を経てメンバー交代をしながら も世界最高峰の弦楽四重奏団として人々を魅了し続けている。現在のメンバーになったのは2002年から。注目される多数のアーティストが彼らと喜んで共演 し、作曲家が新曲を提供している。各シーズン、世界中で100以上のコンサートを行っており、主要な音楽の中心地だけではなくオーストラリアからスカンジ ナビア、エストニア、日本まで献身的なファンがいる。地元ニューヨーク「92丁目Y」やスペインのマドリードでは、室内楽の魅力を多角的に伝えるシリー ズ・コンサートを続けている。 メンバーは、76年以降レジデンス・カルテットとしてイエール大学音楽院に勤めている。彼らは若い弦楽四重奏団を育てるこ とに専念し、授業のある期間はイエールで、夏は名門ノーフォーク室内楽音楽祭で多くの時間を教育に捧げており、北米、ヨーロッパ、アジアでも定期的にマス タークラスを開催している。彼らが築き上げた数々の録音は批評家から称賛され、優れた記録を誇っている。ドイツ・グラモフォンとの専属契約で世界の主要なカルテットの1つとして確固 たる地位を確立。そして、BMG/RCAビクターレッドシール、EMI、CBSマスターワークスとVox Cum Laudeを通してリリースされた録音は、30を超えている。それらの録音は、ステレオ・レヴューとグラモフォン誌において「その年の最高の室内楽CD」 賞、ディスク・モントルー・グランプリ、及び、7つのグラミー候補のような様々な栄典を得た。モーツァルトの後期プロシア王四重奏曲(Biddulph Recordings)の最近のリリースでもその勢いは続いている。ハルモニア・ムンディから発売になったブラームス「クラリネット五重奏曲」が多くの称 賛を得、このリリースに続いて彼らはマルチ・レコード・プロジェクトに乗り出すと同時に、ベートーヴェンの中期の作品、ラズモフスキー四重奏曲を2005 年に発売、08年までにベートーヴェン・チクルスを録音する予定である。95年より日本音楽財団から「パガニーニ・クヮルテット」というセットを貸与されている。 |