ハノーファー国立音楽芸術大学在学中の2006年ミュンヘン国際コンクール第2位受賞。翌年、クララ・ハスキル国際コンクールにて優勝を飾り、大器を感じさせる新鋭として世界の注目を浴びる。ドイツを拠点に、ヨーロッパ、ロシア、日本などで積極的にリサイタルを行う傍ら、ウィーン交響楽団、バイエルン放送交響楽団などにソリストして迎えられ、室内楽でもカーネギー・ホールなどで演奏。日本では、04年小林研一郎指揮東京フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会でデビュー。以来、P.ヤルヴィ指揮NHK交響楽団を含む日本国内の主要オーケストラと相次いで共演を重ねる一方、フェドセーエフ指揮モスクワ放送交響楽団、ルイージ指揮ウィーン交響楽団、プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団、ヤノフスキ指揮ベルリン放送交響楽団、ビエロフラーヴェク指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、山田和樹指揮バーミンガム市交響楽団などの日本ツアーに参加。主なCDに「ショパン:ピアノ・ソナタ第3番&シューマン:フモレスケ」「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&チェロ・ソナタ」「ショパン:24の前奏曲&幻想ポロネーズ」「月光」「悲愴」を含む待望のベートーヴェンのCDを19年4月にリリースし、続けて10月にはベートーヴェンの「熱情」等を収めた最新譜が発売された(RCA Red Seal)。また、国際ピアノ・コンクールにおける若者たちの群像劇をリアルに描いた、作家・恩田 陸の直木賞受賞小説を原作とした映画『蜜蜂と遠雷』(19年10月公開)において主人公・栄伝亜夜のピアノ演奏を担当した。文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞、新日鉄音楽賞、出光音楽賞、日本ショパン協会賞、井植文化賞、ホテル・オークラ賞、20年には第32回ミュージック・ペンクラブ音楽賞独奏・独唱部門賞、第12回CDショップ大賞2020・クラシック賞、第51回サントリー音楽賞を受賞。これまで、ウラディーミル・クライネフ、澤野京子、マウゴルジャータ・バートル・シュライバーに師事。現在、ドイツ・エッセンのフォルクヴァング芸術大学教授、東京音楽大学特任講師。