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Concert  コンサート情報

銀座ぶらっとコンサート #131
鈴木大介 映画と音楽6 ~映画の日本~

2019年220日(水) 13:30開演

全席指定 3,200 

公演終了

鈴木大介(ギター)

協賛:株式会社ヨックモック

平日の昼下がり、銀座でのお買い物のついでに、お友達との銀ぶらの途中に立ち寄れる気軽なコンサート、『銀座ぶらっとコンサート』第131回。音楽界きってのシネマディクト鈴木大介が毎回腕によりをかけて語って奏でる素晴らしい映画音楽の世界。第6回は、ずばり日本の映画音楽。武満 徹、伊福部 昭、古賀政男etc.作品の背景となった昭和の話を懐かしみながら演奏していきます。

 

【Message from the Artist】

 

 王子ホールでのシリーズ『映画と音楽』、2月20日はついに日本映画を特集します。とは言っても、数ある日本の映画音楽、とても短い時間で何を選んで聴いていただくかは悩ましいいところ。ですが、実はこの2月20日と言うのは、日本を代表し、多くの映画音楽にも関わった武満 徹さんのご命日でもあるのです。そこで、今回は武満さんの名作映画音楽と、そしてなんと不肖鈴木が関わった、つまり、“弾かせてもらった”あるいは“出演させてもらった(!!??)”映画の音楽を組み合わせ、そこに伊福部 昭、林 光という2大巨匠の奥の深い作品とそれにまつわるとても興味深いエピソードをご紹介したいと思います。

 

 それでは少しプログラムについてお話ししてみましょう。池辺晋一郎先生の『スパイ・ゾルゲ』の音楽はみなとみらいホールの大ホールで録音したんです。ですのでこの映画はとても光栄なお仕事であったと同時に、サウンド・トラック盤も僕にとっては宝物。その意味では菊地成孔さんの『大停電の夜に』のサウンド・トラックも素晴らしいアルバムでした。参加させていただけて嬉しかったです。小六禮次郎先生の『野球部員、演劇の舞台に立つ!』は全篇で様々なギターの音楽を弾かせていただきました。美しい曲も楽しい曲も、それきりではもったいないと思い、新編曲で演奏します。
 撮影当時99歳であられた新藤兼人監督の『一枚のハガキ』、なんと僕は頭を丸坊主にしてギターを弾く兵士としてちょこっとだけ出ています。そこで弾いたのがこの「影をしたいて」。ちなみにこの映画の音楽は林光先生によるものでしたが、僕が弾かせていただくということでとても面白い仕掛けが音楽に施されていたんです。そんなお話もできたらいいですね。
 武満 徹さんの映画音楽たち、これはもう力作ぞろいの中でも珠玉の音楽ばかりを集めました。2016年に、僕は武満さんの没後20年を記念したプロジェクトで、彼の映画音楽のオーケストラ・スコアと向き合い、それらをギターにアレンジしました。その時に武満さんの自筆の音符たちから感じた豊かな感性、遊び心、大きな刺激を受けました。
 みなさん是非ご来場ください!!

—鈴木大介

プログラム

武満 徹:どですかでん
    :ワルツ~『他人の顔』
池辺晋一郎:カーチヤのテーマ~『スパイ・ゾルゲ』
菊池成孔:ギター・ソロ~『大停電の夜に』
小六禮次郎:野球部員、演劇の舞台に立つ!
古賀政男:影を慕いて~『一枚のハガキ』
伊福部 昭:サンタ・マリア~『お吟さま』
林 光:裸の島
武満 徹:燃える秋
    :めぐりあい
    :○と△の歌

プロフィール
(c)Hiroshi Makino

鈴木大介(ギター)

作曲家の武満 徹から「今までに聴いたことがないようなギタリスト」と評されて以後、新しい世代の音楽家として常に注目され続けている。マリア・カナルス国際コンクール第3位、アレッサンドリア市国際ギター・コンクール優勝など数々のコンクールで受賞。現代音楽の初演も多く、武満 徹、池辺晋一郎、猿谷紀郎、西村 朗、伊左治 直、林 光ら多くの作曲家による新作を初演しているほか、都立現代美術館、国立新美術館、ブリヂストン美術館など美術館でのコンサートも数多く行っており、特に都立現代美術館での「田中一光展」、国立新美術館での「オルセー美術館展」、ブリジストン美術館での「ドビュッシー、音楽と美術展」では、展示作品のテーマに即したプログラムをプロュースし、大きな話題となった。斬新なレパートリーと新鮮な解釈によるアルバム制作はいずれも高い評価を受け、「カタロニア讃歌~鳥の歌/禁じられた遊び~」は2005年度芸術祭優秀賞(レコード部門)を受賞。これまでに映画音楽カヴァーアルバム「キネマ楽園」シリーズを7作品発表、各方面から好評を博している。第10回出光音楽賞、平成17度芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。洗足学園音楽大学客員教授。横浜生まれ。

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