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Concert  コンサート情報

ル・ポエム・アルモニーク20th
“ヴェネツィア”~謝肉祭(カーニヴァル)の街のざわめき

2012年524日(木) 19:00開演

全席指定 6,500

完売
2011年11月26日(土) 10:00発売

(c)Guy Vivien

ヴァンサン・デュメストル(テオルボ、バロック・ギター&音楽監督)
クレール・ルフィリアートル(ソプラノ)
セルジュ・グビウ(テノール)
ヤン・ファン・エルザッカー(テノール)
ジェフロイ・ビュフィエール(バス)
ステファニー・フィステル(ヴァイオリン)
ルカ・ペール(リローネ)
フランソワーズ・エノック(ヴィオローネ)
ジャン・リュク・タムビー(コラシオーネ&ギター)
サミュエル・ドメルグ(パーカッション)

バンジャマン・ラザール(ジェスチャー振付/演出)

※バス、ヴァイオリン、パーカッションが変更となりました。

フランス古楽界の中でも飛びぬけてハイセンスなアンサンブル、ル・ポエム・アルモニーク、待望の再登場です。今回のプログラムは、2008年6月にサンフランシスコで初演されて以来、ヨーロッパ各国の劇場や音楽祭、中東各地でも上演されてきました。黄金時代のヴェネツィア。史上初の公共歌劇場が建てられ、貴族も商人も船乗りも遊女も、同じ路地を闊歩した進歩的海上都市。物語は、ほの暗い明け方、これからカーニヴァルの舞台となる街頭から始まります。モンテヴェルディ作曲の「ニンフの哀歌」の演奏の中、孤独な魂が愛する人を探してさまよっています。そして、ヴェネツィア・バロックを代表する作曲家の一人フランチェスコ・マネッリの軽快で愉快な作品へと続きます。マネッリは、大衆に大いに受けた悪漢ものコメディの傑作を残している一方で、劇場や貴族のサロン向けに愛の苦悩を描いた悲劇をも残しています。ル・ポエム・アルモニークは彼の忘れられた作品の数々を掘り起こしたのです。音楽的な面白さもさることながら、このプログラムの注目すべき点は、ル・ポエム・アルモニークの真骨頂ともいえる、美しい光と動きという要素が加えられていることです。幻想的な照明のもと、舞台装置・衣裳などの大掛かりな装置なしに、『町人貴族』の演出家、バンジャマン・ラザールの采配による繊細なジェスチャー表現によって、歌手たちが物語を進めていきます。
プログラム

クラウディオ・モンテヴェルディ:眠っていても
ビアージョ・マリーニ:ソナタ 第3番
クラウディオ・モンテヴェルディ:ニンフの哀歌
フランチェスコ・マネッリ:ベルガマスカ “舟の客人たち”
ベネデット・フェラーリ:愛を知らぬ者は
           :情熱に焦がされて
作者不詳:“井戸で会った村娘”
フランチェスコ・マネッリ:カンツォネッタ “心くすぐる眼差し”
            :ハカラ(ナポリ風アリア)
            :チャコーナ “わが心は燃え”

※ 本公演には休憩はございません。

プロフィール


ル・ポエム・アルモニーク
(c)Guy Vivien
ヴァンサン・デュメストル
(c)Guy Vivien

ル・ポエム・アルモニーク

1998年、音楽・芸術監督ヴァンサン・デュメストルのもとに結集したソリスト集団。17世紀末から18世紀前半の歌曲と器楽曲をレパートリーの中心とし、その演奏は、様々な分野とのコラボレーションにより、豊かな実りをもたらしている。俳優やダンサーが、グループの歌手や演奏家に加わった室内楽作品(「妖精たちの踊り」「イル・ファーゾロ」)に加え、2004年以降は、大規模な作品も手掛けている。例えば、モリエールとリュリによるコメディ・バレ「町人貴族」(バンジャマン・ラザール演出)やイタリア音楽とサーカスを組み合わせた独自のプロダクション「バロック・カーニヴァル」(セシル・ルーサ演出)では、俳優やダンサーがメンバーに加わり舞台を創り上げた。そして、リュリ作曲のオペラ「カドモスとハルモニア」(同ラザール演出)では、その時代の美学(ろうそくによる照明、出演者の動き、背景や装置の色付けなど)と現代のステージプロダクションとの調和を深く研究し、成果を得た。その一方で、口承を中心に伝えられてきたフランスの民謡を集めたCD「宮廷の階段に」のように、伝統音楽や民俗音楽を詳しく研究し、初期フランス、イタリア音楽文化の発掘にも熱心に取り組んでいる。現在本拠をオート・ノルマンディ地方ルーアン市に置く彼らは、結成以来ヨーロッパ各地に加え、中東、北中南米、東アジア等、文字通り世界中をツアーし続けており、とりわけローマ、ニューヨーク、東京の聴衆とは強い絆が生まれつつある。「町人貴族」「バロック・カーニヴァル」「カドモスとハルモニア」など、ル・ポエム・アルモニークが生み出した傑作ともいえる舞台作品は、これまでにパリ・コミック座、シャンゼリゼ劇場、パリのシテ・ド・ラ・ムジーク、ルーアン歌劇場をはじめ、エクサンプロヴァンス、ルクセンブルグ、ユトレヒト、マドリッド、ナポリ、プラハ、ブダペスト、サンフランシスコなど、約130公演、15万人を超える観客数を誇る異例の大成功を収めている。最新作はパートナー・シップを結ぶパリ・コミック座とルーアン歌劇場の共同制作によるカヴァッリの「エジスト」(12年2月上演)、今後はモリエールとシャルパンティエの「病は気から」、またパリ・アテネ劇場等でシチリア・パレルモの伝統的な人形劇を取り入れた「カリギュラ」を上演予定。アルファ・レーベルよりリリースされている録音は、98年以来、CD・DVDの売上が15万枚を超えるという驚異的な記録を誇るとともに、批評家からも高く評価されている。その多くが“シャルル・クロ・アカデミー・グランプリ”、“ディアパゾン・ドール賞”(06年「町人貴族」のベストDVDを含む)、ル・モンド・ド・ラ・ムジーク誌の“ショック・ド・ラネ(今年の衝撃)賞”、03年度プレリュード・クラシック音楽賞(オランダ)、ヴィヴァルディ国際賞(ヴェネツィア)などの賞を獲得している。08年にリリースされた「カドモスとハルモニア」のDVDもディア・パソン・ドール賞を受賞し、クラシカ、BBCミュージック・チョイスで取り上げられるなど高い評価を受けている。