フェリシティ・ロット
2011年4月15日(金) 19:00開演
全席指定 12,000円
(c)Trevor Leighton |
フェリシティ・ロット(ソプラノ) |
自然に漂う気品、クラス。彼女こそマルシャリン、『ばらの騎士』の元帥夫人。今もそのたおやかな姿は変わりません。数多の歌劇場、オーケストラ、指揮者に愛され、オペラからリートの世界まで幅広く活躍を続けてきました。早くからリートの普及に力を注いでいましたが、近年はより比重をかけて、リサイタルではオペラでの役柄にも劣らないチャーミングなステージを展開しています。早くその演奏に触れたいと切望しておりましたが、やっと2011年4月に実現いたします。シューマン、R.シュトラウス、プーランク、ブリテンと、自家薬籠中の歌曲を集めて、共にThe Song Makers’ Almanacの創立メンバーである名手グレアム・ジョンソンと王子ホールに登場です。ずっと消えないマルシャリンの一夜の夢。ご一緒に見ませんか?
シューマン:「ミルテの花」より 献呈
:「ミルテの花」より くるみの木
:「3つの歌」より 献身の花
:「ミルテの花」より 東方のばら
:「6つの詩」より 私のばら
:「子供のための歌のアルバム」より 時は春
:「リートと歌 第2集」より 恋の歌
:「ゲーテの『ヴィルヘルム・マイスター』によるリーダー」より 悲しそうに歌わないで
プーランク:ある日ある夜(全9曲)
よい一日/こわれた貝殻/破れた旗のような額/瓦を葺いた家形馬車/まっしぐらに/
みすぼらしい草/君を愛したいだけ/熱烈で残忍な姿/ふたりは闇をつくる
********** 休憩 **********
ブリッジ:ゴー・ノット、ハッピー・デイ
ヴォーン=ウィリアムズ:「命の家」より 静かな真昼
クィルター:真紅の花びらがまどろめば Op.3-2
:愛の哲学 Op.3-1
ブリテン:第3集「イギリスの歌」より おお悲しい
:気まぐれ
オッフェンバック:オペレッタ「ジェロルスタン大公妃」より あの方に言って、優れた人と
:オペレッタ「ジェロルスタン大公妃」より ああ私は兵隊さんが好き
メサジェ:オペレッタ「熱中」より 恋は野の鳥
:オペレッタ「仮面の恋人」より 恋人がふたり
カワード:オペレッタ「ほろ苦さ」より もし恋がすべてなら
:ピッコラ・マリーナのバーで
(c)Trevor Leighton |
フェリシティ・ロット(ソプラノ) 生まれも育ちもイギリスのチェルトナム。ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ・カレッジでフランス語を専攻(現在、名誉フェロー)、英国王立音楽アカデミーで声楽を学ぶ(現在、フェロー)。彼女のオペラ・レパートリーはヘンデルからストラヴィンスキーまで広範囲にわたっているが、とりわけモーツァルトとシュトラウスの作品において世界的に高い評価を得ている。英国ロイヤル・オペラでは、アン・トゥルーラブ(『放蕩者のなりゆき』)、ブランシュ(『白い貴婦人』)、エレン・オルフォード(『ピーター・グライムズ』)、エヴァ(『ニュルンベルクのマイスタージンガー』)、アルマヴィヴァ伯爵夫人(『フィガロの結婚』)をサー・チャールズ・マッケラス、ジェフリー・テート、サー・コリン・デーヴィス、ベルナルド・ハイティンクの指揮で演じている。グラインドボーン音楽祭では、アン・トゥルーラブ、パミーナ(『魔笛』)、ドンナ・エルヴィラ(『ドン・ジョヴァンニ』)、オクタヴィアン(『ばらの騎士』)、クリスティーヌ(『インテルメッツォ』)、マドレーヌ伯爵夫人(『カプリッチョ』)、『アラベッラ』のタイトル・ロール、バイエルン国立歌劇場ではクリスティーヌ、アルマヴィヴァ伯爵夫人、マドレーヌ伯爵夫人、マルシャリン(『ばらの騎士』)を務めている。ウィーン国立歌劇場ではカルロス・クライバー指揮で『ばらの騎士』にマルシャリン(ヴェルデンブルグ元帥夫人)役で出演。他にもバスティーユ・オペラ座、オペラ・コミック劇場、シャトレ座、パリ・オペラ座でクレオパトラ(『エジプトのジューリオ・チェザレ』)、フィオルディリージ(『コシ・ファン・トゥッテ』)、マドレーヌ伯爵夫人、マルシャリン、オッフェンバックの『美しきエレーヌ』と『ジェロルスタン大公妃殿下』のタイトル・ロールを務め、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場ではカルロス・クライバーの指揮でマルシャリンを、ジェイムス・レヴァインの指揮でアルマヴィヴァ伯爵夫人を演じている。近年では、プーランク『人間の声』のヒロインをマドリードのサルスエラ劇場(Teatro de La Zarzuela)、グルノーブル『文化の家』、リヨン国立歌劇場で歌っている。また、世界的に一流のオーケストラと著名な指揮者のもとで数多くの共演を果たしているほか、The Song Makers’Almanacの創立メンバーであり、ザルツブルグ、プラハ、エディンバラ、ベルゲン、オールドバラ、ミュンヘンの音楽祭をはじめ、ウィーンのムジークフェライン、コンツェルトハウス、パリのサル・ガヴォー、オルセー美術館、オペラ・コミック劇場、シャトレ座、シャンゼリゼ劇場などでリサイタルを行っており、ロンドンのウィグモアホールとは特に密接な関係を保っている。彼女には今までに数多くの名誉ある称号が授与されている。オックスフォード、ラフバラ、レスター、ロンドン、サセックス大学、グラスゴーの王立音楽アカデミーの名誉博士号。英国王室から1990年新春に大英勲章第3位、96年にDameの称号。2003年2月に“Bayerische Kammersängerin”(バイエルン宮廷歌手)の称号。フランス政府からはフランス芸術文化勲章オフィシエおよびレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを授与されている。94年、カルロス・クライバー/ウィーン国立歌劇場の日本公演でR・シュトラウスの「ばらの騎士」の元帥夫人で初来日。09年10月には、アンドレ・プレヴィン/NHK交響楽団・定期公演でR・シュトラウスの「カプリッチョ」の終幕の場面を歌い、2度目の来日を果たした。 |
(c)Clive Barda |
グレアム・ジョンソン(ピアノ) ローデシア(現ジンバブエ)に生まれ、1967年からロンドンで学ぶ。72年ウィグモア・ホールでデビュー、マルテジングスのマスター・クラスでピーター・ピアーズの伴奏を務めはじめ、ベンジャミン・ブリテンの知遇を得る。75年にはシュワルツコップの伴奏を務めた。76年にはジェラルド・ムーアの後援を得、ソプラノのF.ロットらとThe Song Makers' Almanicを結成し、250回もの声楽演奏会を行った。ウィグモア・ホールとは企画・伴奏の他、声楽コンクールの審査委員長を務めるなど特別の関係がある。CDではハイぺリオン・レーベルからリリースした「シューベルト歌曲全集」など数多くの伴奏を務めており、受賞多数。98年には、ロイヤル・フィルハーモニー協会のベスト器楽奏者賞を受賞。2002年には、フランス政府から芸術文化シュヴァリエ章、06年には、スウェーデン王立音楽アカデミーの会員に選出され、10年から、ロイヤル・フィルハーモニー協会の名誉会員。 |