MAROワールド Vol.13 “ドホナーニ” by 篠崎“まろ”史紀
2010年3月12日(金) 19:00開演
全席指定 6,000円
篠崎史紀(ヴァイオリン) 特別協力:株式会社 ヨックモック |
王子ホールが、“まろ”の愛称で親しまれているN響コンサートマスター、篠崎史紀と創る音楽の社交場、“MAROワールド”。毎回ひとりの作曲家をテーマにして“まろ”が楽しいひとときをお贈りするシリーズ。第13回は、没後50年のドホナーニに捧げる夕べです。あまりお馴染みがない作曲家かもしれませんが、ドホナーニはハンガリーに生まれながらブラームスの影響を強く受け、その作風は実にロマンチックで重厚。特に当夜の後半にお届けするピアノ五重奏曲は、ブラームスが惚れこんで自らウィーンのドブリンガー楽譜店に出版を売り込んだほどの名作です。ピアニストとして名声を博したドホナーニの旋律を奏でるのは、名手・清水和音。他にも“まろ”がヴァイオリン・ソナタや弦楽四重奏などのサプライズもご用意、ドホナーニの室内楽の魅力を満喫して頂きます。
MESSAGE
ドホナーニは、2010年に没後50年を迎えるハンガリーの英雄的作曲家ながら世界の政治の流れに潰された悲劇の作曲家です。
ブラームスを唸らせたロマンティックなクィンテットと、奇跡のトリオ“ハイフエッツ、プリムローズ、 フォイヤーマン”を魅了した超絶技巧の弦楽トリオをお届けします。
有名無名に拘わらず名曲ぞろいのMAROワールドでお楽しみください。
――篠崎"まろ”史紀
~没後50年、ドホナーニに捧げる室内楽の夕べ~
ドホナーニ:弦楽三重奏曲 ハ長調 Op.10 「セレナード」 他
********** 休憩 **********
ドホナーニ:ピアノ五重奏曲 第1番 ハ短調 Op.1
篠崎史紀(ヴァイオリン) 愛称 "まろ"。NHK交響楽団コンサートマスター。北九州市小倉出身。1963年、両親共にプロの幼児教育者の家に生まれ、3歳より父、篠崎永育にヴァイオリンの手ほどきを受ける。15歳の時に毎日学生音楽コンクール全国第1位。16歳で単身3ヶ月のザルツブルク夏期講習に参加。高校まで地元で過ごし卒業と同時に8年間に及ぶウィーン留学へ。師トーマス・クリスティアンの門戸を叩き、ウィーン市立音楽院に入学。翌年コンツェルト・ハウスでコンサート・デビューを飾り、その後ヨーロッパの主要なコンクールで数々の受賞を果たす。88年帰国後、群馬交響楽団、読売日本交響楽団のコンサートマスターを経、97年、34歳でNHK交響楽団のコンサートマスターに就任。以来、"N響の顔"として、ソリスト、室内楽奏者、指導者として、国内外で活躍中。96年から東京ジュニアオーケストラソサエティの音楽監督を続けている他、WHO評議会委員を務め、そのコンサートにも熱心に取り組んでいる。 |
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伊藤亮太郎(ヴァイオリン) 桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコース修了。1989年日本音楽コンクール第1位。併せて黒柳賞、レウカディア賞受賞。第1回ストラディヴァリウスコンクール優勝。94年チャイコフスキー国際コンクールでディプロマ賞受賞。97年、ストリングクァルテット ARCO を結成。これまでにローザンヌ室内管、東響、新星日響、札響等と共演の他、サイトウキネン・フェスティバル、アスペン音楽祭、宮崎音楽祭、倉敷音楽祭等に参加。現在、札幌交響楽団コンサートマスター。 |
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鈴木康浩(ヴィオラ) 5歳よりヴァイオリンを始める。桐朋女子高等学校音楽科(共学)を経て桐朋学園大学卒業。卒業後ヴィオラに転向。読売新聞社新人演奏会出演。第47回全日本学生音楽コンクール東京大会高校の部第1位。第9回クラシックコンクール全国大会ヴィオラ部門第2位(1位なし)。第2回淡路島しずかホールヴィオラコンクール第2位。第12回宝塚ヴェガコンクール弦楽部門第1位。2001年よりドイツのカラヤン・アカデミーで研鑽を積んだ後ベルリン・フィルの契約団員となり、04年秋帰国。現在読売交響楽団ソロ・ヴィオラ奏者を務めている。 |
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桑田 歩(チェロ) 3歳よりヴァイオリンの、8歳よりチェロの手ほどきを父、桑田晶に受ける。東京音楽大学付属高等学校を経て1984年に同大学専修科コースに入学。87年よりウィーン市立音楽院に留学。第10回霧島国際音楽祭にて特別賞、イタリアのキジアーナ音楽院にて特別名誉賞を受賞。91年に帰国。群馬交響楽団の首席奏者、新星日本交響楽団(現東フィル)の首席奏者に就任。新日フィル、東京都響、大阪フィル等の客員首席奏者も務める。第68回日本音楽コンクール作曲部門の演奏で「委員会特別賞」を受賞。99年NHK交響楽団に入団、現在フォア・シュピーラーを務める。アンサンブル・ヴェガのメンバー、またN響の4人のチェリストによって結成された「ラ・クァルティーナ」のメンバーとして8枚のCDをリリースし、いずれも高い評価を得ている。 |
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清水和音(ピアノ) 1981年、弱冠20歳でパリのロン=ティボー国際コンクール・ピアノ部門で優勝、あわせてリサイタル賞を受賞。82年、NHK交響楽団と初共演、また、デビュー・リサイタルを開き高い評価を得た。その後国内外の著名なオーケストラ、指揮者と多数共演。95年から2年にわたって行われたベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲演奏会はその完成度を新聞紙上で高く評価され、ライヴ録音がリリースされている。04年からショパンの全曲録音を開始、これまでにオクタビア・レコードから5枚のCDをリリース。いずれも高い評価を受けている。05、07年にN響を指揮するアシュケナージと共演、最大級の賛辞を贈られ、08年、彼が指揮するシドニー交響楽団定期演奏会ラフマニノフ・シリーズに出演。06年にはゲルギエフ指揮マリンスキー歌劇場管とも共演。完璧なまでの高い技巧と美しい弱音、豊かな音楽性を兼ね備えたピアニストである。 |