ウィーン・リング・アンサンブル

ウィーン・リング・アンサンブルはウィーン旧市街をとりまく見事な環状道路、すなわち国会議事堂、市庁舎、大学、ブルク劇場、歌劇場などモニュメンタルな建物が並ぶリング・シュトラーセにちなんで命名されたアンサンブル。ウィーン・フィルの第1コンサートマスターのライナー・キュッヒルが中心でヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、ホルン各1にクラリネット2の9人編成。リング・シュトラーセの建造物群のように、ウィーン・フィルを代表する巨匠達が並んでいる姿は壮観である。彼等の演奏するJ.シュトラウスやランナーなどのウィンナ・ワルツやポルカは、ウィーンに寄せる彼らの愛情と誇りの表現ともいえ、特別な香りの高さをもっている。ウィーン・リング・アンサンブルの演目は、ウィンナ・ワルツとウィンナ・オペレッタの花束といえる内容である。ワルツ王ヨハン・シュトラウス2世の名作を軸にして、その先輩格のヨゼフ・ランナー、あるいは先輩となるカール・ツィーラー、フランツ・レハールの名曲が色とりどりと並ぶ。3拍子のワルツのほかに、2拍子の舞曲であるポルカやギャロップ、ハンガリー民族舞曲のチャルダーシュまでも含まれているし、またウィンナ・オペレッタからの名曲も並ぶ。