コンサート情報

波多野睦美 歌曲の変容シリーズ 第12回
私は満ち足りて ~オーボエと声による楽しみ~

6月24日(土)10:00

2017年1110日(金) 19:00開演

全席指定 5,500 


(c)Yuriko Takagi

波多野睦美(メゾ・ソプラノ)
吉井瑞穂(オーボエ)
寺嶋陸也(ピアノ)

時代を超えた歌曲の魅力を波多野睦美の歌で再発見する「歌曲の変容シリーズ」。さまざまな楽器との共振、音楽的な対話を経て、歌曲の新しい横顔が見えてきます。今回は、甘い音色と豊かな音楽性で世界の聴衆を魅了するオーボエ奏者・吉井瑞穂、信頼のピアニスト・寺嶋陸也との共演による古典と現代の作品。本シリーズでの管楽器との共演は初めてです。

 

旬のもの 

季節の初物(はつもの)を食べる時は、東を向き、笑う――
子供の頃から親しんできた大好きな風習です。日本各地に残るものらしいのですが全く馴染みのない方もいて、食事の最中にこちらが「初物だ!アハハハ〜」と笑い出すとキョトンとされること、多々あり。風習を抜きにしても、旬のものを口にすれば自然と、心身が嬉しくなります。
吉井瑞穂さんのオーボエと初めて音を出した時も、笑い声をあげたくなりました。オーボエからほとばしった瑞々しい響き。旬の果物のエネルギーがこちらの体に満ちるようで「初物いただき!」という気分になったのでした。
美しいオブリガートを受け持つことの多いオーボエの、中でもバッハのカンタータ「私は満ち足りている」は、この楽器の芳醇な香りを余すところなく味わえる作品です。
オーボエと声、二つのリード楽器の共演を、様々な時代の音楽でお楽しみください。

――2017年初夏 波多野睦美

プログラム
ヘンデル:「9つのドイツアリア集」 より 燃える真紅のばら 
ヴォーン・ウィリアムズ:オルフェウスとリュート
ルーセル:ロンサールの2つの詩
J.S.バッハ:カンタータ BWV82 「私は満ち足りている」
プロフィール

波多野睦美(メゾ・ソプラノ)

英国ロンドンのトリニティ音楽大学声楽専攻科修了。シェイクスピア時代のイギリスのリュートソングでデビュー。その知られざる魅力を紹介して話題を呼び、国内、英国の専門誌でも高く評価される。以来レパートリー、活躍の場を広げ、国内外での多くのコンサート、音楽祭に出演、独自の存在感を放つ。バッハ「マタイ受難曲」、ヘンデル「メサイア」などの宗教作品、オラトリオのソリストとして寺神戸 亮、鈴木雅明、C.ホグウッド指揮他の多くのバロックオーケストラと共演。オペラではモンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」の孤独な王妃オッターヴィア、パーセル「ダイドーとエネアス」の悲劇の女王ダイドー、モーツァルト「イドメネオ」の苦悩する王子イダマンテなどを演じ、深い表現力で注目される。現代音楽の分野では、間宮芳生作品のアメリカでの世界初演、オペラ「ポポイ」、サイトウキネン武満 徹メモリアル、水戸芸術館「高橋悠治の肖像」、サントリーホール「作曲家の個展2013権代敦彦」、サマーフェスティヴァル2016「ジャック・ボディ/死と欲望の歌とダンス」他に出演し、広い世代の作曲家から厚い信頼を得ている。また「歌曲の変容」と題したシリーズを2005年から王子ホールで続け、古楽から現代にいたる歌曲プログラムを開拓。放送では「NHKニューイヤーオペラコンサート」「名曲アルバム」「BSクラシック倶楽部」「日本の叙情歌」「題名のない音楽会」等に出演。CDは「パーセル歌曲集/ソリチュード」他、古楽器との共演による多くの作品の他、近年は高橋悠治(作曲家/ピアノ)との「ゆめのよる」「猫の歌」、栃尾克樹とのトリオによる「風ぐるま」などを発表。古楽器アンサンブルと歌う最新作「イタリア歌曲集」(レコード芸術特選盤)は広く反響を呼んだ。2017年はシューベルト「冬の旅」録音に取り組む。

オフィシャルサイト http://hatanomutsumi.com

吉井瑞穂(オーボエ)

甘い音色と豊かな音楽性で世界の聴衆を魅了する国際派オーボエ奏者。
神奈川県鎌倉市出身。東京藝術大学入学後、渡独しカールスルーエ国立音楽大学を卒業。日本音楽コンクール優勝ほか、英バルビローリ国際コンクール、日本管打楽器コンクールで入賞。ベルリン・フィルハーモニー管でエキストラ奏者として活躍後、シュトゥットガルト国立歌劇場管の首席奏者を務めた。2000年からマーラー室内管の首席オーボエ奏者として、欧州を拠点に活動している。同楽団の設立者であるアバドをはじめ、ヴァント、アーノンクール、ブーレーズ、ヤンソンス、小澤征爾、ラトル、ハーディングら世界的巨匠の指揮で演奏を重ねており、エクサンプロヴァンス音楽祭、オールドバラ音楽祭などの主要音楽祭に出演。その他、バイエルン放送響、ケルン放送響、ブタペスト祝祭管、バンベルグ響などで客演首席奏者を務めた。ソロや室内楽でも活発に活動を展開。2006年のザルツブルク・モーツァルト週間では、ゲーベル指揮でJ.C.フィッシャーのオーボエ協奏曲のソリストを務め、絶賛を博した。国内外でリサイタルを開催するほか、室内楽では、ラルス・フォークトの主宰するシュパヌンゲン音楽祭にも出演。2017年にはレイフ・オヴェ・アンスネスが音楽監督のノルウェー・ローゼンダール室内楽音楽祭に出演予定。 ニューヨークのマンハッタン音楽院、イギリス、スペイン、ドイツ、コロンビア、ベネズエラなどでマスタークラス教授として招かれ、後進の指導にあたっている。 2017年4月より「音楽の友」で新連載。

寺嶋陸也(ピアノ)

東京藝術大学音楽学部作曲科卒、同大学院修了。97年東京都現代美術館でのポンピドー・コレクション展開催記念サティ連続コンサート「伝統の変装」、03年パリ日本文化会館における作品個展「東洋・西洋の音楽の交流」などは高く評価され、06年にはタングルウッド音楽祭に招かれボストン交響楽団のメンバーと自作を含む室内楽を演奏した。作曲、ピアノ、指揮など活動は多方面にわたる。オペラ『グスコーブドリの伝記』、『ヒト・マル』、『ガリレイの生涯』『末摘花』、ヴォードヴィル『タバコの害について』、『尺八・二十絃箏と管弦楽のための協奏曲』など作品多数。「大陸・半島・島/寺嶋陸也作品集」(ALCD9026)、「寺嶋陸也 plays 林光」(NARD5034)「寺嶋陸也ピアノリサイタル~シューベルト3大ソナタを弾く~」(NARC2129~30 )など、多くのCDがある。

ホームページ http://www.gregorio.jp/terashima/