ojihall


Concert  コンサート情報

アレクサンドル・タロー

2009年123日(木) 19:15開演、124日(金) 19:15開演

全席指定 各日5,500円 セット券10,000


(c)Marco Borggreve

アレクサンドル・タロー(ピアノ)

2007年秋に当ホールで鮮烈なクープラン、ラモーのクラブサン曲を披露し、本格的な日本デビューを飾ったフランス・ピアノ界の旗手、アレクサンドル・タロー。続く2008年には、現在では唯一デュオを組む旧友、チェロのジャン=ギアン・ケラスと個性がぶつかり合う刺激的な共演を繰り広げてくれました。そして今冬、二夜に亘ってショパンとサティ&ラヴェルの夕べをお届けします。彼の家にピアノがない話が有名になりました。あらゆる環境の下、常に新鮮に緊張感を持って演奏したいので友人・知人を訪ねてはひと所に留まらずに練習しているとのこと。デイパックを背負い楽譜だけ抱えてホールへやって来た彼と友人の玄関に立つ彼の姿が重なります。近年益々孤高にピアノと向き合い、ソリストの道を邁進しているタロー。繊細で静かな学究肌と素朴で厳格な職人肌が混在し、独特な音色を放つ彼の世界は、私小説を編むかのよう。タローとフランス風サロンで初冬の二夜をお過ごしください。 
プログラム

<第1夜 12/3>
ショパンの夕べ

ショパン:ワルツ 第9番 変イ長調 Op.69-1 「告別」
     :ワルツ 第10番 ロ短調 Op.69-2
     :ワルツ ホ長調 KK IVa No.12 (遺作)
     :ワルツ ホ短調 KK IVa No.15 (遺作)
     :ワルツ イ短調 KK IVb No.11 (遺作)
     :ワルツ 第5番 変イ長調 Op.42 「大円舞曲」
     :夜想曲 第2番 変ホ長調 Op.9-2
     :幻想曲 ヘ短調 Op.49
     :夜想曲 嬰ハ短調 (遺作)
     :即興曲 第4番 嬰ハ短調 Op.66 「幻想即興曲」
     :マズルカ 第13番 イ短調 Op.17-4
     :バラード 第1番 ト短調 Op.23

<第2夜 12/4>
サティ/ラヴェルの夕べ

エリック・サティ:グノシェンヌ 第1番
         :犬のためのぶよぶよした本当の前奏曲
         :グノシェンヌ 第3番
         :世紀ごとの時間と瞬間的な時間
         :グノシェンヌ 第4番

モーリス・ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
            :古風なメヌエット
            :ハイドンの名によるメヌエット
            :クープランの墓

※両日とも休憩なし

プロフィール

(c)Eric Manas

アレクサンドル・タロー(ピアノ)

1968年生まれ。パリ国立高等音楽院卒業。89年のミュンヘン国際コンクールで第2位を獲得、以来国際的な演奏活動を展開。現代フランスを代表するピアニストの一人で、特に優れた企画によるCD録音が注目を集めている。近年はハルモニア・ムンディのアーティストとしてフランス作品を中心に数々の録音をリリース、高い評価を獲得したラモーの「新クラヴサン組曲」に続くラヴェルのピアノ作品全集(世界初録音2作品を含む)は2003年アカデミー・シャルル・クロ・グランプリ、ディアパソン金賞を受賞したほか、モンド・ドゥ・ラ・ミュジク誌、クラシカ誌、BBCミュージック・マガジン、フォノ・フォルム誌を含むヨーロッパの主要音楽誌上で絶賛された。また、「鍵盤の若き巨匠による、優れたフランスの伝統に則ったショパン演奏」(グラモフォン誌)等の評価を獲得したショパンのワルツ集、クープラン作品集に続き、ショパンのプレリュードをリリース。09年1月、最新CDとしてサティの作品集をリリース、大きな注目を集めている。リサイタル・ピアニストとして、ケルン・フィルハーモニー、ロンドンのサウスバンク・ピアノ・シリーズ、パリのシャンゼリゼ劇場およびシテ・ドゥ・ラ・ミュジク、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ワシントン・ケネディ・センターを含むヨーロッパおよび合衆国の主要コンサートホールより招かれ頻繁にソロ・リサイタルを行うほか、ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル、BBCプロムス、ルフトハンザ・バロック音楽祭等にも出演。また、若手作曲家への委嘱による「ラモーへのオマージュ」および「クープランへのオマージュ」、一日を通してサティ作品を演奏する「ジュルネ・エリック・サティ」など、意欲的なプログラムで常に注目を集めており、07年の東京公演ではラモーとクープランのプログラムで聴衆および評論家の賞賛を受けた。主にソロ・ピアニストとしての活動を行う中、チェリストのジャン=ギアン・ケラスとデュオを組みリサイタルおよびCD録音を行っている。08年には来日公演も実施、絶賛を博した。オーケストラ・ソリストとして、これまでにバイエルン放送響、ミュンヘン放送管、日本フィル、都響、トゥールーズ・キャピトル国立管、フランス国立放送フィル、フランス国立管、リール国立管、ボルドー・アキテーヌ国立管、シンフォニア・ヴァルソヴィア、リヨン国立管、オランダ室内管、エストニア国立響、ザールランド放送響等より招かれ共演している。