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Concert  コンサート情報

クレマン・ジャヌカン・アンサンブル

2009年930日(水) 19:00開演

全席指定 6,500 


ドミニク・ヴィス(音楽監督/カウンターテナー)
セルジュ・グビウ(テノール) 
ヴァンサン・ブーショ(テノール)
フランソワ・フォーシェ(バリトン)
ルノー・ドレーグ(バス)
エリック・ベロック(リュート/ギター)

カウンターテナーのスター、ドミニク・ヴィス率いるクレマン・ジャヌカン・アンサンブルが、16世紀スペインとフランスのルネサンスを黄金色に彩った歌の数々を携えて4年ぶりにやってきます。ルネサンス皇帝と国民に愛されたフランスのフランソワ1世と、スペイン国王にして神聖ローマ帝国皇帝として君臨したカルロス5世、この因縁の二人の王の時代に生まれた世俗歌が、機知に富み、時にユーモラスな声のマジックで生き生きと描かれていきます。絶妙な匙加減で眼前に繰り広げられる一級芸をご堪能下さい。

プログラム

フランソワ1世とカール5世
~16世紀スペインのカンシオンとフランスのシャンソン~

マテオ・フレーチャ:戦い(エンサラーダ)
エンリケス・デ・バルデラーバノ:ある主題をもとに奏する音楽
フアン・バスケス:騎士さん、私を見捨てるおつもりなんですか/私の不幸は/
           あなたなしでは生きられないあの男は/涙は私には慰め
ルイス・デ・ナルバエス:ディフェレンシアス~私の牛を見張っておくれ
マテオ・フレーチャ:ポンプ(エンサラーダ)

********** 休憩 **********

クレマン・ジャヌカン:マリニャーノの戦い 
ジャン・ポール・パラダン:ファンタジー
ジョスカン・デ・プレ:苦しみが私をさいなみ/私の悩みをとりのぞいてください/はかりしれぬ悲しさ
ルイス・デ・ナルバエス:皇帝のカンシオン (はかりしれぬ悲しさ、ジョスカン・デ・プレ)
ジョスカン・デ・プレ:金がないのは/こおろぎは良い歌い手/森のニンフ、泉の女神 (オケゲムの死を悼む挽歌)
ピエール・アテニャン:トルディオン、馬の脚のアルマンド、ポワトゥのブランル
クレマン・ジャヌカン:狩

プロフィール

クレマン・ジャヌカン・アンサンブル

1978年パリで結成されたこのクレマン・ジャヌカン・アンサンブル(ECJ)は、ジョスカン・デ・プレからモンテヴェルディに至るルネサンスの教会音楽と世俗音楽を中心に活動を繰り広げている。他の追随を許さない16世紀のフランス・シャンソンの演奏は、いまやフランス音楽の黄金時代のひとつと評価される時代の本当の姿を明らかにした。「パリの物売り声」、「鳥の歌」、「パリのフリカッセ」、「狩り」のタイトルを冠したCD(ハルモニア・ムンディ)の演奏は解釈の基本と考えられている。広範な聴衆の心をとらえて放さないジャヌカン、セルミジ、ベルトラン、コストレ、ラッスス、ルジュヌらによるこれらの作品は、ルネサンス特有の“様式のコントラスト”を堪能させてくれる。そこにはシャンソン・アムルーズの胸に響くリリシズム、民衆的なファルスから生まれたシャンソン・リュスティークの俗悪なユーモア、戦場の音、自然、そして通りに響く物売りの声――これらには民衆の文化と盛期ルネサンス文化のユニークな結合が見られる。ミサ曲「戦争」「盲目になった神は」(96年1月グラモフォン・エディターズ・チョイスに選ばれた)のレコーディングは一連の教会音楽のコンサートとレコーディングの皮切りとなり、続いてトゥール古楽センターの援助を受けて作られたクロード・ルジュヌのミサとモテット、ナントの勅令(1598年)400周年を記念した「宗教改革の詩篇」のCDはショック・ドゥ・ラ・ミュジーク賞とディアパゾン・ドールを贈られた。「カンシオンとエンサラーダ」、「宗教改革の詩篇とシャンソン」、「宮廷の楽しみ」のCDはグラモフォン・エディターズ・チョイス、グラモフォン賞(98年10月)、ディアパゾン・ドール、ショック・ドゥ・ラ・ミュジークなど数々の受賞に輝く。アントワーヌ・ブリュメルの驚異的な12声部のミサ「見よ、大地が大きく揺れ動き」は2003年5月、グラモフォン誌のディスク・オヴ・ザ・マンス(今月のディスク)に選ばれている。ECJは07年8月にアントワープで行われたルネサンス音楽祭にアーティスツ・イン・レジデンスとして迎えられている。


ドミニク・ヴィス(音楽監督/カウンターテナー)

カウンターテナーの第一人者。11歳からパリ・ノートルダムの聖歌隊で歌い、同時にヴェルサイユ音楽院でオルガンとフルートの勉強を始めた。中世・ルネサンス音楽に魅かれたヴィスは、1976年、偉大なカウンターテナーの草分け、アルフレッド・デラーに出会い、その弟子となった。さらにナイジェル・ロジャース、ルネ・ヤーコプス、ウィリアム・クリスティのもとで研鑽を積んだ。78年にクレマン・ジャヌカン・アンサンブル結成、翌年、レザール・フロリサンの結成に加わり、その初期のレパートリーの多くを校訂した。以来ルネ・ヤーコプス、ジャン-クロード・マルゴワール、フィリップ・ヘレヴェッヘ、トン・コープマン、ウィリアム・クリスティ、アラン・カーティス、ニコラス・マクギガン、クリストフ・ルセ、アイヴァー・ボルトンなどと共演。 数々のオペラ出演のほか、アンサンブル、ソロでのコンサートを行っている。ソロ・リサイタルでは、マショーからダウランド、シューベルト、オッフェンバック、マスネ、サティ、プーランク、武満、そしてべリオまで、14世紀から20世紀までをレパートリーとする。ハルモニア・ムンディ・レーベルを中心に、50枚以上のCDを出している。